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本性
「本性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
つ》でいらっしゃいましたから、なまじいな殿上人などは、思召しにかなう所か、すぐに
本性《ほんしょう》を御見透《おみとお》しになって、とんと御寵愛《ごちょうあい》の....
「星座」より 著者:有島武郎
岡の声らしかった。
「ばかいえ貴様、そうきゅうにわかってたまるものか。飲んだくれ
本性たがわずということを知らんな。……婆や、酒はどうした、酒は……。けれどもだ…....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
るような影響を及ぼしてきたのである。この悲しむべき没落期は新時代のはじめに人間の
本性が再びその眠りから覚めるまで続いた。この時に至って印刷術というものが学問の婢....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
の請負業者から兵隊を傭って来るようになりました。そんな商売の兵隊では戦争の深刻な
本性が発揮できるはずがありません。必然的に持久戦争に堕落したのであります。しかし....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
用意している。 ◯昨一月三日の名古屋の空襲に、市内はかなり焼けた由。敵はいよいよ
本性をあらわし、焼払い投弾の挙に出てきたと伝えられるが、果してそうか。 ◯雑司ケ....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
て荘厳な雪の匂いがあると盛んに主張した。ほんとの真面目を教える匂いである。人間の
本性を示す匂いである。雪の匂いをかぎうる人は確かに幸いだ。棒のように倒れても雪の....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
うかそんな手にのるもんかい。飛び道具の方が勝にきまってらあ」 キンチャコフは、
本性を露骨にあらわして、「火の玉」少尉に擬したピストルをひっこめようとはしない。....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
ごを、きめたがいいぞ!」 大木老人に変装しているイワノフ博士は、いよいよ悪人の
本性をあらわして、すごいおどし文句を二人のまえにならべた。帆村は、崖からおちたと....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
をつけまして、正体のない嘉吉を撲ぐる。と、むっくり起きたが、その酒樽の軽いのに、
本性|違わず気落がして、右の、倒れたものでござりますよ。はい。」 ....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
酌が附いて飲んでるようだが、酒はもう沢山だ。この上は女さね。ええ、どうだい、生酔
本性|違わずで、間違の無い事を言うだろう。」 「何ならお供をいたしましょう、ええ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
は声鋭く、 「無法者め!」 「いよ。お婆々、聞えます聞えます、」 羽織を脱いで
本性をあらわした、紋床の愛吉は薄笑をして、 「歌の先生、どうだ歌先、ちょっと奥さ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
。 淑母死して七七日の忌も果てざるに、得三は忠実の仮面を脱ぎて、ようやく虎狼の
本性を顕したり。入用る雑用を省くと唱え、八蔵といえる悪僕一人を留め置きて、その余....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
り以来千余年を経過し、わが国在来の文物とともに成長しともに発達して、一種固有の日
本性を帯び、この諸元素相和し相合して一種固有の国風民情を化成し、その今日インド、....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
必ずしもいやな顔は見せないさ、自分を誰にでも好かれる女だと思いこみたいのが、女の
本性だからな」 「そうかな」 参つたというように、佐太郎は小首をかしげてうなず....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
して新しき道徳の確立が最も肝要である。 しかしこれ程に西洋化した日本人も真底の
本性を換える事は出来ない。外交について見れば最もよく示している。覇道文明に徹底せ....