本態[語句情報] »
本態
「本態〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本態の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
なわち宇宙の森羅万象は一切生命を持っている。さらにこれを換言すれば宇宙は「生命の
本態」であり、森羅万象はその表現である。「個」の生命は「生命の
本態」に通じ、「生....
「デカルトと引用精神」より 著者:戸坂潤
、即ち「古人の書物」によらずに「生来の最も純粋な理性」によって物を考えるという根
本態度は、実はもっと広く、デカルトの著述の全体を一貫する或る一つの特色としても現....
「読書法」より 著者:戸坂潤
、即ち「古人の書物」によらずに「生来の最も純粋な理性」によって物を考えるという根
本態度は、実はもっと広く、デカルトの著述の全体を一貫する或る一つの特色としても現....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
は付いているのだ。ある人のためには涙であり、ある人のためには光である、これが私の
本態だ。……で私にはお前の事なら何から何までわかっている」 「そうしてあなたのお....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
伝長。事実を率直にぶちまけてもらいましょう。その方がいい」 僕はイレネが事件の
本態にふれるまで温和しく待っていることはできなかった。イレネは、僕の方をちらと見....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
と共に始まったのだということが判るだろう。実際、ギリシア古代哲学は、その哲学の根
本態度から云って、含蓄ある意味に於ける唯物論をばその共通の特色としていた。こうい....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
の側に立とうと否定の側に立とうと、この二つのものは要するに中間的な不決定という根
本態度を決して忘れない。そうでなければユーモアは単なる弁解となり、アイロニーは単....
「呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
駁文などもある。 『精神啓微』は脳髄生理から出発して形而上学の諸問題に触れ精神の
本態に言及されたものであるが、「万象ヲ鑒識スルノ興奮ハ視官ニ於テ最盛ナリ。光線ノ....
「研究的態度の養成」より 著者:寺田寅彦
である。勿論児童の質問があるごとにかように話しているわけにはゆかないが、教師の根
本態度が、この考えであってほしいのである。 それから小学校では少し無理かも知ら....
「影のない犯人」より 著者:坂口安吾
話を結んだ。 「要するに、彼女は今のところは貞女です。貞女そのものですね。自己の
本態についてはあくまで無自覚ですからね。要するに、それだけですよ。これからがタノ....
「ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格」より 著者:坂口安吾
。これなどは実に特別な、特殊の例なのでありまして、殆んど、いや全ての者は、物事の
本態を見るということを忘れているのであります。いつでも他人の思惑が考えられていま....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
。 してみると男の本性も紳士にあるのでなくて兵隊にあるのかも知れず、世界秩序の
本態も平和にあるのでなくて戦争にあるのかも知れん、と日野は考えてしまったほどです....
「柳営秘録かつえ蔵」より 著者:国枝史郎
いた。 美貌は江戸で第一番、気品は旗本のお嬢様、それで心は茶屋女、これがお杉の
本態であった。そういう女が初恋を得て、男へ通って行くのであった。どんな男の鉄石心....
「書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
り見かけない。日本では二三あったかないかの寡少な方法である。 略装は、簡略な装
本態であって、日本の所謂フランス装などは当然この部類に入るわけであるが、余り費用....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
ます。言うならば、十九世紀そのものの「幽霊」を描き出すことが、土方さんの演出の基
本態度となるのだそうで、この新しい解釈による演出方針には、私なども大きな期待をか....