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「本業〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

本業の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
ぶつ》あきないの店を開いているが、その実は長崎奉行の眼をくぐって、いわゆる海賊を本業としていたのである。 こうして十年を送るうちに、彼もさすがに故郷が恋しくな....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
共にすっかりと堅気《かたぎ》になって、女房の名前で営んでいた緑屋という小料理屋を本業に、まず不自由もなく暮らしているのであった。 白髪頭《しらがあたま》の甚右....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
管狐は決してその姿を見せず、細い管のなかに身をひそめているのである。彼女は市子を本業としながら、その管狐の教えによって他人《ひと》の吉凶を占っていた。 あしか....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
男だ。商売のほかにいろいろの儲け口をあせるのだな」 「世が悪くなりましたからね。本業ばかりじゃ立ち行きませんよ」と、惣八も笑った。「ねえ、宗匠。この方はどうでし....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
んの屋敷はあまり広くないので、十六畳ほどのところを稽古場にしている。勿論、それを本業にしている町の師匠とは違いますから、弟子はそんなに多くない。町の師匠ですと、....
岡本一平論」より 著者:岡本かの子
化から、教会や牧師というものに、接近はしませんでした。氏は、一度信ずるや、自分の本業などは忘れて、只管深く、その方へ這入って行きました。氏の愛読書は、聖書と、東....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
ている人ですから、他から怨恨を受けるような原因がありそうにも思われません。しかし本業の傍らに小金を貸していたといいますから、なにか金銭上のことで、他から怨恨を受....
指輪一つ」より 著者:岡本綺堂
は静かです。ここの家もむかしは大きい宿屋であったらしいのですが、今は養蚕か何かを本業にして、宿屋は片商売という風らしいので、今夜もわたし達のほかには泊まり客もな....
戯曲復興の兆」より 著者:岸田国士
あげはしたが、反響は少かった。今日は事情はまったく違っている。 われわれ戯曲を本業とするものにとって、現在ほど力の入れ甲斐のある時代は未だかつてなかったのみな....
慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
。第一は東京より磯貝のあとを追い来たりしものにて、彼の父は実業家とはいえ、金貸を本業として巨万の富を作りたる人物なれば、なにかの遺恨にて復讐の手をその子の上に加....
書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
れた本の作りなおしやノートの合冊位にしか用いられぬ習慣や、又芸術的な製本をやる製本業が全く発達していない現状ではこうしたことも一方法であり、仮装も立派に一装本形....
雪の夜」より 著者:織田作之助
下宿へ移って、坂田は大道易者になった。かねがね八卦には趣味をもっていたが、まさか本業にしようとは思いも掛けて居らず、講習所で免状を貰い、はじめて町へ出る晩はさす....
明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
を許可しながら、湯屋の二階だけを禁止するのは不公平だという議論もあったが、湯屋が本業である以上、副業の二階を禁じられても公然の反対は出来なかったので、湯屋の二階....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
商人宿めいたガサガサした下等な家で、二葉亭の外にも下宿人があったらしく、写真屋が本業であった乎、下宿屋が本業であった乎、どちらとも解らない家であった。 秋の一....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
は大分霊跡から離れて居りますので、 その宿主(巡礼者)らのいうにはもはや我々の本業を始めんければならぬとこういい出したです。その仕事は何であるかというに遊猟に....