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「本様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

本様の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
もいっしょか。」 「はい。坊ちゃんとごいっしょに。」 「伜《せがれ》は。」 「山本様へいらっしゃいました。」 家内は皆、留守である。彼はちょいと、失望に似た感....
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
い出そうとしたが、どうしても胸に浮ばないので、やむを得ず大連電気公園内娯楽掛り森本様とした。今までの関係上主人夫婦の眼を憚《はば》からなければならない手紙なので....
新生」より 著者:島崎藤村
呂敷包を背負って、買出しの帰りらしく町を通った。 十七 「岸本様――只今《ただいま》ここに参り居り候。久しぶりにて御話承りたく候。御都合よろ....
護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
る所へ、木賃宿の亭主が来た。今|家主の所へ呼ばれて江戸から来た手紙を貰ったら、山本様へのお手紙であったと云って、一封の書状を出した。九郎右衛門が手に受け取って、....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
「相済みませぬ。あそこの生き埋めの井戸というのがあるのを幸い、脅しつけろ、と腰本様がおっしゃりましたゆえ、変化の真似をしたのでござります……」 「たわけものめ....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
鹿を考えない。或る小説に於て、主人公が「私」であろうと「彼」であろうと、文学の根本様式に変りはしない。或る作家が、もし科学的冷酷の態度を以て、純批判的に自己を観....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
い、提灯の灯の額際が、汗ばむばかり、てらてらとして赤い。 「誰だ。」 「あの、宮本様とおっしゃいます。」 「宮本……どんな男だ。」 時に、傘を横にはずす、とバ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
え》、兵庫今更後悔シテアヤマルカラ、許シテヤレト種々イウカラ、ソンナラ以来ハ御旗本様ヘ対シ、慮外致スマイト云ウ書附ヲ出セトイッタラ、ドノ様ニモサセルカラト云ウ故....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
「もう一度働く気はないか」とおっしゃった由。そのときK留守であったそうで「では宮本様へ上って御都合を伺います」と云って来て、お母さんのお手紙の方には、折角かえれ....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
たしまする」 大息吐いて注進する後から、お喋舌りの勘兵衛が飛出して来て、 「坂本様も宇津木殿も、斬り仆されましてございます。とてもこいつア敵いませんや。向こう....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
持って、空脛に腰きりの布子一枚、髯の中から顔を出しているような男、 「旦那は、宮本様で」 「うむ」 「武蔵とおっしゃるんで」 「む」 「ありがとう」 尻を向け....
」より 著者:吉川英治
でしょうから」 「心当りへ、頼んではあるのだが」 「割下水の御隠居などは」 「笹本様なら、顔はひろい」 「きょう、さらいの撒札が来てるんですよ。彦さん連れて、行....