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「本歌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

本歌の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
いのですよ。いずれその内に、御眼にかけようとは思っているんですが――安田さんは絵本歌枕《えほんうたまくら》と云うものを御覧になった事がありますか。ありません? ....
魔法修行者」より 著者:幸田露伴
庵が、冬咲くは神代も聞かぬ桜かな、と作ったのは、伊勢であったればこそで、かように本歌を取るが本意である、毛利|大膳が神主ではあるまいし、と笑ったということである....
道標」より 著者:宮本百合子
はアフリカから出るダイアモンドより質が劣っていると云われた。そんな話を、伸子は日本歌舞伎がモスク※へ来たときにきいた。そのとき一行について日本から来ていた一人の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
くなって、気を引かれてしまいますわ」 「今は流行《はや》らないんだけれど、あれが本歌だと、お母さんが、そ言って教えたもんだから」 お玉は申しわけのように、これ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
池に潜かず 〔巻二・一七〇〕 柿本人麿 人麿が日並皇子尊殯宮の時作った中の、或本歌一首というのである。「勾の池」は島の宮の池で、現在の高市郡高市村の小学校近く....
宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
、劇界に対する当時の事情を知ることができるので、次に掲げてみよう。 日本歌劇の曙光 小山内薫 『宝塚の少女歌劇とかいうものが来ますね。あなた大阪で御覧....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
見たくてお買いになって、その跡を下さるのです。 博文館の『日本文学全書』や『日本歌学全書』が出るようになってから、手軽に本が手に入るので、次々と買って読みます....
雪柳」より 著者:泉鏡花
に平直していた。 流行の小唄|端唄など、浄瑠璃とは趣かわって、夢にきいた俗人の本歌のような風情がある。 荒唐無稽だの、何だのというものの「大森辺魔道の事」人....
素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
生徒をもってすれば、職工と違い指導次第では理解も出来、卑しからざる絵が出来よう、本歌を見せて語れば成功疑いなし、と……こう考えられ自分ながら妙案明知が創見された....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
田祐吉博士『国文学研究』三冊、西田直二郎博士『日本文化史序説』、高野辰之博士『日本歌謡史』等を推したい。いずれも名著の誉れの高いものである。 中世というのは鎌....
私本太平記」より 著者:吉川英治
掛樋の水は変れども なほ住み飽かぬ 家のうちかな ほんとは、「宮のうち」とある本歌を、彼はわざと「家」といって、朗吟した。 明くれば囚人輿での鎌倉下り。――....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
君。 「ソオレ漕げ、ヤアレ漕げというのです。たしか中国辺の船唄だったと思います。本歌は忘れましたがね、一寸こうした節だったようです。船頭かわいや、穏戸の瀬戸で、....
学究生活五十年」より 著者:津田左右吉
に、学校の講義などよりはその方がずっとおもしろくなった。それからひきつづいて『日本歌学全書』というものも出版せられるようになり、『源氏』の『湖月抄』もオオサカあ....