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本渡
「本渡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本渡の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「貨幣」より 著者:太宰治
。私をその小都会に連れて行った婆さんも、ただものではないらしくある男にビールを一
本渡してそのかわりに私を受け取り、そうしてこんどはその小都会に葡萄酒の買出しに来....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
門、深江の勘右衛門以下千二百人、大矢野の甚兵衛、大矢野の三左衛門以下二千五百人、
本渡の但馬、楠浦の弥兵衛以下二千人、上津浦の一郎兵衛、下津浦の治右衛門、島子の弥....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
のだった。「さあ、」と召使頭は言葉を続けて、ナイフ研ぎボーイに言った。「蝋燭を一
本渡してくれ。わたしたちはすぐに片づけてしまおう。」それから彼はアッタスン氏につ....
「変る」より 著者:豊島与志雄
だ。 靴音を楽しみながら歩き続けて、殆んど無意識な予期のもとに、真鋳の横棒を二
本渡した硝子戸の内にこもった明るみが、眼についた。 彼はその中にはいった。 ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
が司教になりたい考えであった。両者の希望は食い違っているが、田舎策師の政宗も、日
本渡来のバテレン中で最大の策師たるソテロも、それは充分心得ていたであろう。要する....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
人ではなく、日本人になる必要があった。またそれぞれの首長に所属する臣下の人々も日
本渡来前の国を失う必要があった。 ところが日本に渡来土着しながらも敢てコマ人を....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
もてなしてくれたのかも知れない。 しかし私は長崎以来チャンポンに親しみ、天草の
本渡でチャンポン屋をさがしてバスに乗りおくれたこともあるし、三角の渡船場へ降りた....
「天草の春」より 著者:長谷健
のうねりは一段と高くなり、この位の連絡船では、とてもおし切れそうにも思われない。
本渡町までの予定を変更して、大浦に上陸させようとした船会社の処置もうなずけるので....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
うして十余年の間、五度失敗をくり返してさまざまの災厄に苦しめられたが、なお彼は日
本渡来の願望を捨てなかった。 天平勝宝五年秋に至って、入唐大使藤原清河、副使|....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
立ち止まった。 太古の大地震で割れた痕のような断層の断れ目に、無造作な丸木が二
本渡してあった。 「どうしたのか?」 と、二人の後ろへ寄って、権之助もそこに立....
「原子爆弾雑話」より 著者:中谷宇吉郎
る。 いくら日本が資材に乏しいといっても、こういう重要な問題の研究に、真鍮棒一
本渡せないはずはない。ないものは真鍮棒ではなくて、一般の科学に対する理解なのであ....