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本籍地
「本籍地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本籍地の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「自叙伝」より 著者:大杉栄
精神を吹っこまれて、各地方のものがみんな東京の中央に集まるのだった。 僕は僕の
本籍地の名古屋の幼年学校にはいった。 父は、後に僕が社会主義者になったのを、僕....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
罪金三円七十五銭申し付くる。 明治八年一月十三日 東京裁判所 ここに半蔵の
本籍地を神坂村とあるは、彼の郷里馬籠と隣村湯舟沢とを合わせて一か村とした新しい名....
「分配」より 著者:島崎藤村
炎で亡くなったという通知を受けた。ちょうど、私の家では次郎が徴兵適齢に当たって、
本籍地の東京で検査を受けるために郷里のほうから出て来ていた時であった。次郎も兄の....
「一九三二年の春」より 著者:宮本百合子
、青年団の連中は停車場前の奉迎に強制動員されたのだそうだ。 「ここへ来る前塩尻が
本籍地だって云うのでもう一度そっちで奉迎やって来たずら。骨をわけて持って来て、ま....
「道標」より 著者:宮本百合子
でかかれてゆくのを、くい入る視線で見つめていた自分のコートを着た姿。やがて、佃の
本籍地の役場で離婚手続きはされなければならないとわかったときの新しい不安。――ヴ....
「二重心臓」より 著者:夢野久作
は一人も居ない。大正十年頃より三四歳の娘(今の天川呉羽嬢、本名|甘木三枝(一九)
本籍地静岡県|磐田郡|見付町××××番地)を連れて各地を遍歴したる後上京し、株式....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
った相当の金額を持ってソンナところは無暗に義理固い篠崎、水野の両保証人が、又木の
本籍地へ乗込んだ。色々身よりを探しまわって又木の後を立てるべく苦心したが、その又....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
せられた。少女もまた兄の赴任に随いて小倉へ行った。 鶴見は兵役関係で父の郷里の
本籍地へ行き、不合格を言い渡されてからもなお滞留していた。それから足掛け三年もぐ....
「この握りめし」より 著者:岸田国士
もうなく、ずつと年の違う兄が後をついで僅かばかりの土地を耕している。彼は元来なら
本籍地に勤務するはずなのを、特に思うところあつて、群馬県を撰んだ。職務がら顔見知....
「虹の橋」より 著者:久生十蘭
京養育院で、更にもうすこし辿れば栃木の女囚刑務所が出てくる。なにか事件を起して、
本籍地へ身元照会をされることを恐れるあまり、大阪に居た六年の間、あさひは、どうい....
「髪」より 著者:織田作之助
夜私は大阪市内の親戚の家に泊った。私は点呼の訓練は寄留地の分会で受けたが、点呼は
本籍地で受けねばならなかった。 点呼令状によれば点呼を受ける者は午前七時に点呼....
「鉄の規律」より 著者:平林初之輔
、あの日からどこかへ逃げてしまって、行方は誰にもわからんということです。さっそく
本籍地の警察へ電話をかけて、いま照会中なんです」 「運転手の方は?」 「やっぱり....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
ったものもありましょうが、多くは一旦公民となっていたものが、なんらかの事情でその
本籍地から逃亡したものなのです。 浮浪民と申しましても、必ずしも常にその居所を....