本邦[語句情報] » 本邦

「本邦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

本邦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
こういう大業《おおぎょう》な標題がまず葉子の目を小痛《こいた》く射つけた。 「本邦にて最も重要なる位置にある某汽船会社の所有船○○丸の事務長は、先ごろ米国航路....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
。もはや豹一は、完膚なきまでに自分を軽蔑していた。余り毎日退屈だったので、彼は「本邦畳史」の記事蒐集に取り掛った。それを連載すれば、たとえ社長と雖も、自分を認め....
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
橄欖岩や準長石の類は往々含有している事、をですな。そしてしかも、この種の岩石は、本邦内地には極めて産出が少く、大変珍らしい代物なんです」 そこで駅長は、二、三....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
しも、それに先きだち、二年前英人技師クロード・ディグスビイを派遣して、既記の地に本邦|未曾有とも云う大西洋建築を起工せり。と云うは一つに、彼地にて娶りし仏蘭西ブ....
地獄の使者」より 著者:海野十三
の妹がどんな女であるか知らず、顔を見たこともなかった。 殺されたのは、何者か?本邦に珍らしいニッケル鉱の山の持主である旗田鶴彌氏が、その不幸な人物だった。氏の....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
なのであります。現在欧米の出版界には、斯う言った作品が無数に現われて居りますが、本邦では、翻訳書以外にはあまり類例がありません。 T女に斯うした能力が初めて起....
茶の本」より 著者:岡倉由三郎
ならんとする今も、かなり広く読まれるのもけだしこのためにほかならぬ。 そうした本邦人の著作を、外国の文字でつづられてあるというゆえをもって、自国の者がその存在....
武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
国史地理学上、本邦の種族調査の一部として、さきに「夷俘・俘囚の考」と「東人考」とを発表したる余....
妖怪学」より 著者:井上円了
あるいは徳川氏の代にこれを行いたること、古老の伝うるところなりというものありて、本邦固有の法なるがごとく考うるものあれども、すでにして余、先年豆州に遊び、この怪....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
みな坊間の風説にとどまりて、確固として信を置くべきものなし。しかれども、その法の本邦に起こるにあらずして、外国より入りきたりしことは疑うべからざるもののごとし。....
火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
に変化し難いものである。さればよしや今存する令の本文が養老の修正であるとしても、本邦火葬の最初といわれる道照荼毘の後二十年にも足らぬこの短日月間に、これを或る場....
くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
も彼らは、一種の谷の者であったに相違ない。そして邦人の最初に接した谷の者は、実に本邦原始住民たる蝦夷の族であった。カイの名は今も千島アイヌの称として存し、一方に....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ず。 ベルリン博物館中に地獄の図五幅あり、みなヤソ教の地獄図なり。その図、毫も本邦に伝わるところのものと異ならず。その想像東西符合せるは、はなはだ怪しむべし。....
西航日録」より 著者:井上円了
阿片の代わりに飲酒をたしなむ。阿片もとより害あり、飲酒また害なしというべからず。本邦人中、一代にして祖先以来の家産を蕩尽するもの多きは、飲酒その主因ならざるはな....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
かず」と思い実地見聞の必要を認め、にわかに旅装を整え、まず豪州に向かいて発程す。本邦を去るに臨み、左の書簡をもって知友に告別す。 のぶれば拙者事、明治二十三年....