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本院
「本院〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本院の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》や宮仕へ人は、この人に物いはれざるはなくぞありける」(『今昔物語』)。しかるに
本院の侍従にのみ思いを遂げず、その欠点を聞いて思い疎《うと》みなばやと思えど何一....
「四月馬鹿」より 著者:渡辺温
岩本樓の石の門の前に足を止めたのですが、その時雄吉君が俄かに元気づいて、『――岩
本院の稚児上がり、平素着なれた振袖から……』と、壊れた※のような声を出したので、....
「武州喜多院」より 著者:中里介山
植の槙、 樹高――七十一尺、周囲――九尺七寸、樹齢――二百七十五年 寛永十六年
本院再築の時植付 とある、この位の槙の大木は関東では珍しいものに属する。 ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ちがいましょう? ○お母さん友ちゃん七時近くおかえり。いいあんばいに達ちゃんは
本院にすぐ入院して、面会が出来るようになったら知らせるということだそうです。ごく....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ェルガは、ベルナール派修道女とベネディクト派修道女とのために一つの修道会を興し、
本院をサラマンカに置き、支院をアルカラに立てた。
その修道会は、欧州の各カトリ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た、すなわち、パルミエリ師、宮廷教官、七人の法王庁分担大書記官のひとり、リベリア
本院の記章帯有のキャノン牧師、聖者代弁人すなわち聖者の請願師、これは列聖事務に関....
「虹の橋」より 著者:久生十蘭
団体で保育をうけるほかはなかったので、あさひは小学校を終えるまで東京養育院の板橋
本院に、その後は
本院附属の授産場へ移って、メリヤス編みの技術をおぼえた。この間に....
「奇巌城」より 著者:菊池寛
ずそのまま出ていった。アルベールという見張りをしていた下男は、レイモンドが僧院の
本院について曲がるのを見た。そしてまもなくその姿が見えなくなった。五六分経っても....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
ないと、寺内でふざけまわってどうもそこここを汚損し、庭に出ては木石をいためるので
本院の番僧はじめほかの房から苦情が出てかなわん。というて、往来《まち》で遊ばせる....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
て、烟突は半破れ、玄関の階段は紛堊が剥がれて、朽ちて、雑草さえのびのびと。正面は
本院に向い、後方は茫広とした野良に臨んで、釘を立てた鼠色の塀が取繞されている。こ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、弦之丞は京都|寄竹派の本則をうけているので、この寺とはまったくの派違いだ。で、
本院へは寄宿をゆるされず、境内にある別棟の客房を借りうけていた。 それがかえっ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
一歳で、前年、兄宮が退いたあとをうけて、妙法院から入山され、現在の天台座主として
本院にいる。 もとより、皇子二人までを、山門の上におかれた父皇後醍醐のむねは、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、はしゃいでいた。 「さぞかし、今年は加茂の御幸(五月の祭)も人出を見よう」 「
本院(後伏見)、新院(花園)一品ノ宮、女院方まで、みなお揃いでお出ましとか」 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
おまだ、待っても待っても、ついにこれへ御参加なかった、皇室のお方の一部があった。
本院の光厳上皇と、新院豊仁との、おふた方である。 この持明院統の皇は、さきに尊....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
病院長先生も母の強情にあきれ、少しは心中おだやかならぬものを感じたのか、すいと
本院の方へ引き上げてしまった。お鉄おばさんは気が小さいものだから、おろおろするば....