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朴実
「朴実〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
朴実の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「巡査辞職」より 著者:夢野久作
村々を刑事がまわって、行動の疑わしい者や、変った出来事を一々調べ上げたが、元来、
朴実《ぼくじつ》な人間たちと、平和な村政で固まっている村々には、二三羽の鶏《にわ....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
どうあってももう一度、うちへ戻れと、こういうのだね?」
と、浪路は、甚太郎の、
朴実《ぼくじつ》な顔を、憤りッぽくみつめていった。
素直な男は、あわてた。
「....
「純粋小説論」より 著者:横光利一
わないが、自己身辺の日常経験のみを書きつらねることが、何よりの真実の表現だと、素
朴実在論的な考えから撰択した日常性の表現ばかりを、リアリズムとして来たのであるか....
「科学論」より 著者:戸坂潤
其の他を見よ(何れも岩波文庫訳あり)。 模写説は普通の「哲学概論」によると、素
朴実在論に立脚する認識理論だということになっている。と云うのは、認識されている通....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
哲学の認識論は、大抵、模写説の批判を以て始まると云ってもいいだろう。模写説乃至素
朴実在論は、素朴であり、常識的であり、没批判的で独断的だから、誤っている、という....
「辞典」より 著者:戸坂潤
在論となる。問題を哲学乃至認識論に限定しよう。 実在論の最も典型的な模型は、素
朴実在論である。之は、人間の認識は与えられた客観的事物をそのまま模写するものであ....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
の現実的な姿が現出して来るのである。「出ではしり去ななともへど」というあたりの、
朴実とでも謂うような調べは、憶良の身に即き纏ったものとして尊重していいであろう。....
「私は誰?」より 著者:坂口安吾
もの、からまれるもの、さもなければ文学者にあらず、という有様。私のような原始的素
朴実在論者は忽ちかぶれてハヽア、文学とはそういうものかと思いつめる始末だから、あ....
「マルクス主義と唯物論」より 著者:三木清
動において把握することなく、かえって静的なるものに固定する傾向を含むところの、素
朴実在論から我々を出来る限り截然と区別するためである。かくして基礎経験とは、相互....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
をなし俗をなし遺伝性をなし、ついに人をして生まれながら窃盗・詐偽の念を去り、正直
朴実ならしむるなり。しかれども、その国全く盗賊なきにあらず。われ聞く、ロッキー山....