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「机上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

机上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
のだけである。実例。――Tは独逸語《ドイツご》に堪能《たんのう》だった。が、彼の机上にあるのはいつも英語の本ばかりだった。 偶像 何びとも偶像を破壊....
弓町より」より 著者:石川啄木
堕落《だらく》をふたたび繰返さんとしつつあるようなことはないか。 諸君は諸君の机上を飾っている美しい詩集の幾冊を焼き捨てて、諸君の企《くわだ》てた新運動の初期....
生きている腸」より 著者:海野十三
れば、その腸《はらわた》をして大気中に生活させることも不可能ではあるまい――と、机上で推理を発展させたのである。 そういう基本観念からして、彼は詳細にわたる研....
空中墳墓」より 著者:海野十三
例のごとく十時に起きて、二三の訪客に接した。正午を過ぎると研究室に入って夕方まで机上執務を続けた。 そこへ中央天文台にやってある根賀地|囃が一枚の天文写真を持....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
五月の天候では、地上の光が、莫迦に輝いてみえるのだよ」 大佐は、長身を折って、机上の東洋大地図の上に、静かに、眼を走らせた。その紙面には、先の世界一周のときに....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
治家はいないのか。憂国の士はいないのか。 ◯「狐塚事件」という小説を、もう十日も机上に置いて書いているが、まだ半分しか書けない。しかも全部でたった三十枚ものなん....
海底大陸」より 著者:海野十三
のりだす。 「そうです。地球上に伝えられている歴史のことです。つまり教授の説は、机上の空論である。教授ともあろうものが、生きた史実をないがしろにして、机上の空論....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
と山積する投書だ。あれあの籠《かご》を見たまえ」と課長は、二つ三つ向こうの部下の机上を指す。それは尤《もっと》もな風景を見せていた。 「怪談ということでは、この....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
からとかいっている。運動をしないから自然をほんとうに知らない。したがって屁理窟と机上の空論がむやみと多くなる。他人の思想をそのまま右から左に受けついで蓄音器とな....
共軛回転弾」より 著者:海野十三
刑さる” 鉛華女が、無線電話のかかって来たのを金博士に伝えたので、博士は新聞を机上へ放りだして、送話器に向った。 「はいはい。金博士じゃが。なに、あの件は何度....
火星兵団」より 著者:海野十三
のですか」 蟻田博士は、うまうまと、青い色のむちのようなものを、大江山課長の机上から盗んでしまった。それは、課長が、千葉の天狗岩の附近から拾って来た貴重な証....
火薬船」より 著者:海野十三
れていたので、その電話は、すぐさま警部モロと声音のにた秘書課のラームという社員の机上電話につながれた。 「ラームさん」と商会の交換手がいった。 「例のフランス氏....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ろう。 が、二番艦明石の艦長室では、加賀大佐が、きちんと机に向かっていられた。机上には、十枚ばかりの同じ形の紙片が積みかさねてあった。艦長はその一番上の一枚に....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
精神のさまざまな現われにほかならぬが、我々の父祖はそれらを決して単なる観念として机上に遊ばせておいたのではなかつた。生活の中に、行動の中に、血液の中にそれらを溶....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
を究めんと欲し、事実を収集すること、ここにすでに五年。その今日まで、地方の書信の机上に堆積せるもの幾百通なるを知らずといえども、そのうち昨今、都鄙の別なく、上下....