机上の空論[語句情報] »
机上の空論
「机上の空論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
机上の空論の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海底大陸」より 著者:海野十三
のりだす。 「そうです。地球上に伝えられている歴史のことです。つまり教授の説は、
机上の空論である。教授ともあろうものが、生きた史実をないがしろにして、
机上の空論....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
はめずらしく理性に富んだいい頭をもつてはいるけれども、彼女のクリミノロギーは結局
机上の空論の外を出ない。若い女の陷りやすいロマンシングに浸つているにすぎないのさ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
その紅を消たではないか。一切の唯物文化は根柢から覆えされ、アラユル精神病学は悉く
机上の空論となってしまったではないか。
……繰返して云う。
人類は物を考え....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
た者が生憎、一人も居ないのです。そのために先生の御高説を拝聴しましても、何となく
机上の空論といったような感じに陥り易い。……何とかしてその遣り方を実地に見せて頂....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
物の低級な性愛や性欲で満足を買って行くがよろしい……と云いたくなりますが、これは
机上の空論で実際はなかなかそうは行きませぬ。 世間に習慣というものを生み出した....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
からとかいっている。運動をしないから自然をほんとうに知らない。したがって屁理窟と
机上の空論がむやみと多くなる。他人の思想をそのまま右から左に受けついで蓄音器とな....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
中に方々の反対者を呼びおこした事は事実と見ねばならぬだろう。これは決して一握りの
机上の空論家の反対には止まらなかったのである。反対の理由は、社大党を母胎とすべき....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
はまた倫理学を迂遠でありとし、象牙の塔に閉じこもって、現実の世相を知らないものの
机上の空論であるとしてかえり見ない向きもある。しかし街頭の実践運動家といえども倫....
「実さんの精神分析」より 著者:夢野久作
あらゆる哲学、宗教、道徳、芸術の行き止まりに存在するものでなければならぬ。一切の
机上の空論、中途半端な観念が何等の用もなさぬ真実の無間地獄……と聞いてはいるが、....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
して、わざわざ鉄拐ヶ峰をこえ、あの嶮しい一ノ谷の真上へ出たなどという旧来の説は、
机上の空論というしかない。 義経の鵯越えは、旧暦の二月七日だった。今の三月初め....