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「杉本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

杉本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青木の出京」より 著者:菊池寛
、課せられる数学の時であった。数学では学校中で、いちばん造詣が深いといわれている杉本教授が、公算論を講義した時であった。中学にいた頃には首席を占めたことのある雄....
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
あった。壁も新《あらた》に塗ったばかりであった。万《よろず》居心よく整っていた。杉本副院長が再度修善寺へ診察に来た時、畳替《たたみがえ》をして待っていますと妻に....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
達せんとす。 ◯良ちゃん、しきりに働いてくれる。 八月十七日 ◯昨夜から、軍神杉本五郎中佐の遺稿「大義」を読みつつあり、段々と心にしみわたる。天皇帰一、「我」....
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
関庫の人々の間ではもろに「オサ泉」で通用っていました。で、後の一人は、機関助手の杉本福太郎と言うまだ三十に手の届かぬ小男でして、色が生白く体が痩せていて、いつも....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ました。 四 古市の大楼には柏屋《かしわや》、油屋、備前屋、杉本屋などいうのがあります。これらの四軒には、いずれも名物の伊勢音頭《いせおんど....
白い壁」より 著者:本庄陸男
ろぞろ歩いていた教員たちははっとして校長の顔を見かえる。すると彼はちょこちょこと杉本に追いついて君――とその肩をたたいた。「君の組は特別に注意してくれんと困るわ....
華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
れやかな南原杉子の声。 「御花届いて? ああ、あるわ、いいでしょう」 「まあ、お杉本当にありがとう。うれしいわ」 蓬莱和子は椅子からたち上って南原杉子にちかづ....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
ほど、竦毛《おぞけ》の立つひそまりかただった。 いま、ここに、ちょっと出てくる杉本八重さんも、そうした大店のお嫁さんだったのだ。あいにく、幼少《ちいさ》かった....
傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
らしい……。」 そして、そのぎょろりとした眼付に、心をこめて、遠く、上海にいる杉本浩の面影を、追い求めるのだった。 「不徳漢で……卑怯者で……。」 だが、口....
探偵の巻」より 著者:坂口安吾
開いてゐたから、碁席の番人関さんだとか、元巡査山口さん、祇園乙部|見番のおつさん杉本さん等々、額を集めて町内会議がひらかれる。この元巡査がアルコール中毒で、頼り....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
ごとし。 昨年十一月中旬より、山梨県北都留郡(すなわち、いわゆる郡内)大目村、杉本永山氏の宅に一大怪事現出す。今、その怪事の概略を記さんに、その本体は形もなく....
上野」より 著者:永井荷風
せず、細い若枝の尖《さき》に花をつけているのを見た。また今年の春には谷中瑞輪寺に杉本樗園の墓を尋ねた時、門内の桜は既に散っていたが、門外に並んだ数株の老桜は恰も....
日を愛しむ」より 著者:外村繁
の中にかなり大量の血を吐いた。 北海道から帰っていた長男を医者の許へ走らせる。杉本医師を伴って、長男は帰って来る。杉本医師は母を診察してから、別室で洗面器の血....
澪標」より 著者:外村繁
く子は三度目の妊娠をした模様である。心臓弁膜症のこともあり、私は店の嘱託医である杉本医院にとく子を伴った。杉本医師は五十ばかりの温厚な人である。私の話を聞き終る....
春心」より 著者:田中貢太郎
里へ往ったろうかね」 「まさか里へは往かれないよ」 「それじゃ、どこだろう」 「杉本さんじゃないの」 「あの弁護士の杉本さん」 「そうよ、奥さんは、あの杉本さん....