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「杉皮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

杉皮の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
ての竹材の使用は、主として木材との二元的対立に意味をもっている。なお竹のほかには杉皮も二元的対立の一方の項《こう》を成すものとして「いき」な建築が好んで用いる。....
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
面の農夫ですが、一行を迎えると、臆病そうに幾度か頭を下げながら穢いムッとする様な杉皮|葺の豚舎へ案内しました。そしてそこで、盗まれた白豚は自分の家の豚の中でも最....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
花小さな金剛纂なぞ植え込んだ一寸した小庭が出来て居て、ランプを入れた燈籠が立ち、杉皮葺の仮屋根の下に墨黒々と「彰忠」の二大字を書いた板額が掲って居る。然る可き目....
芝居狂冒険」より 著者:夢野久作
向うに並んだ松板の間からチラリと見えた赤い物に気が付いたからであった、担いでいた杉皮の束を、鋸屑の山盛りの上に置くと、ハテナという思い入れ宜しくあって抜足さし足....
風立ちぬ」より 著者:堀辰雄
小屋の中も片づいたらしいので、私ははじめてその中にはいって行った。壁まですっかり杉皮が張りつめられてあって、天井も何もない程の、思ったよりも粗末な作りだが、悪い....
菜穂子」より 著者:堀辰雄
な家を捜して貰うことにした。 私は漸っと、数本の、大きな楡《にれ》の木のある、杉皮葺《すぎかわぶ》きの山小屋を、五六百坪の地所ぐるみ手に入れることが出来た。風....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
削った所に白木造りのお宮が木葉隠れに見えました。大さは約二|間四|方、屋根は厚い杉皮葺、前面は石の階段、周囲は濡椽になって居りました。 『何うじゃ、立派なお宮で....
楡の家」より 著者:堀辰雄
頃な家を捜して貰うことにした。 私は漸と、数本の、大きな楡《にれ》の木のある、杉皮葺《すぎかわぶ》きの山小屋を、五六百坪の地所ぐるみ手に入れることが出来た。風....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
室風の画室に住んだのね、いかにも天心がああいう道服を着ていた時代らしい作りです。杉皮ばりだったりして、羽目が)ゆっくりして家へかえり、今日はよかったと話していた....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
り降りぬいた。ほっ建て小屋の屋根はいくたびも飛ぶかと危ぶまれ、屋根裏に葺いてある杉皮が、いっぱいに散りこぼされた。 「困ったやつ」 伊織はまだ帰らない。 夜....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
、岩磐に、剣のような氷柱が下がっていた。 峠の上で、降りて一休みする。岩蔭に、杉皮と戸板で囲んだホッ建て小屋がある。みかん、キャラメルなど、少しならべて、赤子....