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「村役場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

村役場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
電報」より 著者:黒島伝治
ていた。彼も、私立中学へやるのだったら、あまり気がすすまなかった。 五村役場から、税金の取り立てが来ていたが、丁度二十八日が日曜だったので、二十九日に....
窮死」より 著者:国木田独歩
、一人は医者、三人は人夫、そして中折れ帽をかぶって二子《ふたこ》の羽織を着た男は村役場の者らしく、線路に沿うて二三間の所を行きつもどりつしている。始終談笑してい....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
るもの知りの方に承りましたのでは、訴訟狂とか申すんだそうで、葱が枯れたと言っては村役場だ、小児が睨んだと言えば交番だ。……派出所だ裁判だと、何でも上沙汰にさえ持....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
「村人の話では、肉腫が出来ていたそうで、実に気の毒なことだと言っています。行先は村役場できくことが出来ましたが、K県の管轄になっている孤島であります。療養所が設....
外米と農民」より 著者:黒島伝治
年にも旱魃にもこれだけは大丈夫と云われる青木昆陽の甘藷までがほとんど駄目だった。村役場から配布される自治案内に、七分搗米に麦をまぜて食えば栄養摂取が十分になって....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
慈善の意志から出たものか、どうかは、疑わしい。 施薬をうけるものは、区役所、町村役場、警察の証明書をもって出頭すべし、施薬と見舞金十円はそれぞれ区役所、町村役....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
、畑ざかいの荒地は隣接の畑地の約半額と言ったふうに『査定』し、急遽払下げの通告を村役場へよこしたものである。 その頃、儀作はいまでもはっきり覚えているが、村で....
」より 著者:犬田卯
要するに報告などというものは、形式的な、いい加減なものにすぎないので、それは何も村役場のそれにのみ限ったわけではなかったのだ。からくりはもっと内部にある。そいつ....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
しよう。で、閣下、いや、男爵は霞ヶ浦の一孤島――浮島にしばらく滞在されて、そこの村役場の書記某というものの紹介状をふところに、わが村の教師のところへやって来たの....
山吹」より 著者:泉鏡花
相乗にお引取り下されますてね。 万屋 弘法様がお引取り下さるなら世話はないがね、村役場のお手数になっては大変だ。ほどにしておきなさいよ。(店の内に入らんとす。)....
土田さんの芸術」より 著者:上村松園
て行く姿が、今でも目に残ってる。 〈徴税日〉もその会に出た。これも田舎の風俗で、村役場みたいな所に爺さんやお上さん達が税を納めに来てる絵で、一人の小娘が赤い鼻緒....
「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
は「結東」などと書く。陸地測量部五万分一図を案ずるに、中津川の上流秋成村の中に、村役場所在地より上る事一里余にして字|穴藤があり、さらに上る事一里余にして字|結....
」より 著者:カフカフランツ
きないとすれば、全力をそれに集中し、そのほかのことには、食事のことも住居のことも村役場のことも、そればかりでなくフリーダのことも全然気にかけぬようにしなければな....
女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
起ち上がって元気好く、項を反せて一番近い村をさして歩き出した。 女房は真っ直に村役場に這入って行ってこう云った。「あの、どうぞわたくしを縛って下さいまし、わた....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の小腋に吊り上がった。幼稚園の生徒のようだった。みんなが笑った。 内地の小さな村役場くらいの物産陳列館にもはいって見たが、豊原のを見た目には別に取立てて変った....