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村落
「村落〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
村落の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「将軍」より 著者:芥川竜之介
った後《のち》、余興《よきょう》の演芸会を催《もよお》す事になった。会場は支那の
村落に多い、野天《のでん》の戯台《ぎだい》を応用した、急拵《きゅうごしらえ》の舞....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
りょく》の設色《せっしょく》です。渓《たに》の水が委蛇《いい》と流れたところに、
村落や小橋《しょうきょう》が散在している、――その上に起した主峯の腹には、ゆうゆ....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
る。九十九里の波はいつでも鳴ってる、ただ春の響きが人を動かす。九十九里付近一帯の
村落に生い立ったものは、この波の音を直ちに春の音と感じている。秋の声ということば....
「紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
を照り返しうるおいのある空気に一種の色ある明るみが立った。この一種の明るみが田園
村落をいっそう詩化している。大きく畝をなして西より東へ走った、成東の岡の繁りには....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
どという朗らかな話や、近く敵襲の警報が入ると、滑走路に小屋を運搬していって建て、
村落と化して敵の目をごま化す話など、たいへん面白かった。この勇士は、門司から鹿児....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、奉公人や馬などを持って、衣服も着飾るようになった。 「この子には福がある。長く
村落に蟄しているよりも、城中の町に往復させて、世間のことを見習わせるがよかろう」....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の従軍記者として満洲の戦地にあって、遼陽陥落の後、半月ほどは南門外の迎陽子という
村落の民家に止宿していたが、そのあいだの事である。これは夕立というのではなく、午....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
羊得も一緒に出発した。 その一隊は長江を渡って、北へ進んでゆく途中、ある小さい
村落に泊ることになったが、人家が少ないので、大部分は野営した。柳の多い村で、張訓....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
旅人もなく、宿を仮るような家もありませんでした。高いところへ昇って見渡すと、遠い
村落に烟りのあがるのが見えたので、急いでそこへたずねて行くと、一軒の田舎家が見い....
「風呂を買うまで」より 著者:岡本綺堂
びたことを思い出した。海城・遼陽その他の城内には支那人の湯屋があるが、城から遠い
村落に湯屋というものはない。幸に大抵の民家には大きい甕が一つ二つは据えてあるので....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
に沿うて山路を北に登る事となった。市郎の一隊は現場を中心として、附近の森や野原や
村落を猟る事となった。斯くて夜半まで草を分けて詮議したが、安行の行方は依然不明で....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
う。政教子曰く、これ、わがいわゆる心理療法の一種なり。 米国は国内いたるところ
村落あれば、必ず寺院すなわちヤソ会堂あり。会堂にはおよそ一定の建築法ありて、前面....
「西航日録」より 著者:井上円了
き一事なり。ダブリン、ベルファストのごとき市街は、英国の市街に比して遜色なきも、
村落に入りては大なる相違あるを見る。家みな茅屋にして、人みなはだしなり。農家の食....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
なす。炎天に道を行くに、すべて傘を用いず。また、土人は手に入れ墨をするを常とす。
村落に入れば顔にも入れ墨すという。西洋人にしてここに住するものの多数は、手に入れ....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
子瞻の「霜露既降木葉尽脱 人影在」というような趣きが沁々と味われる。山間の自分の
村落に近づくにしたがって、薄い夕闇を透して灯火の影がなつかしい色を放ってちらちら....