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「杓文字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

杓文字の前後の文節・文章を表示しています。該当する3件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
春の盗賊」より 著者:太宰治
除《まよ》けの呪文《じゅもん》ででもあったかのように、塀の上の目鼻も判然としない杓文字《しゃもじ》に似た小さい顔が、すっと消えた。跡には、ゆすら梅が白く咲いてい....
婦系図」より 著者:泉鏡花
科よく覗いて見て、 「まあ、辛うござんすよ、これじゃ、」 と銅壺の湯を注して、杓文字で一つ軽く圧えて、 「お装け申しましょう、」と艶麗に云う。 「恐縮ですな。....
僕の孤独癖について」より 著者:萩原朔太郎
に恐ろしかった。家人はそれを面白がり、僕によく悪戯してからかった。或る時、女中が杓文字の影を壁に映した。僕はそれを見て卒倒し、二日間も発熱して臥てしまった。幼年....