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杜氏
「杜氏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
杜氏の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「豚群」より 著者:黒島伝治
所から給仕が健二を呼びに来た。腕にかゝった醤油を前掛でこすり/\事務所へ行くと、
杜氏《とうじ》が、都合で主人から暇が出た、――突然、そういうことを彼に告げた。何....
「砂糖泥棒」より 著者:黒島伝治
才能でも持っているらしい。 彼は与助には気づかぬ振りをして、すぐ屋敷へ帰って、
杜氏(職工長の如き役目の者)を呼んだ。
杜氏は、恭々しく頭を下げて、伏目勝ちに....
「まかないの棒」より 著者:黒島伝治
、父母は毎朝暗いうちから山の樹を伐りに出かけていた。 醸造場では、従兄の仁助が
杜氏だった。小さい弟の子守りをしながら留守居をしていた祖母は、恥しがる京一をつれ....
「女心拾遺」より 著者:矢田津世子
の賜物であった。生来、活動的に出来ている体が、朝は明け切らぬうちから酒倉へ入って
杜氏を励ましたり酒桶を見廻ったり、倉出し時には人夫に混って荷造りをしたり番頭の帖....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ている門前町の低い軒ならびを覗き歩いて、 「木曾の奈良井から、この土地の酒醸りの
杜氏へお嫁に来ている、おあんさんという人の家を知りませんか」 と頼りない手がか....
「山の人生」より 著者:柳田国男
にあらず、汽車が開通すれば汽車の音、小学校のできた当座は学校の騒ぎ、酒屋が建てば
杜氏の歌の声などを、真夜中に再現させて我々の耳を驚かしています。しかもそれを狸の....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
現在でも酒屋の酒造り、灘で蔵人とも百日男ともいう者を、トウジと呼ぶのは普通で、「
杜氏」の字を宛てた理由というのが出たら目である。疑もなくもとは独立した女性の職務....