束子[語句情報] » 束子

「束子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

束子の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
れませんでした。 ところがその荒物屋の前へ来ると、浅草紙、亀《かめ》の子《こ》束子《だわし》、髪洗粉などを並べた上に、蚊やり線香と書いた赤提燈が、一ぱいに大き....
」より 著者:海野十三
た。三十秒後には懐中時計ほどの大きさになった。それから更に三十秒のちには、亀の子束子ほどに膨れた。私はすこし気味が悪くなった。 それでも蠅の生長は停まらなかっ....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
しまった。又おこっている。私は泥棒猫のように台所から部屋へはいると、夫はいきなり束子《たわし》や茶碗を私の胸に投げつけて来た。ああ、この剽軽《ひょうきん》な粗忽....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
どっかへ石をぶっつけてやりたいな。 耳も鼻も頬も桃のように紅くした子供の群が、束子《たわし》でこするように、キュウキュウ厭な音をたてゝ、氷の上をすべっている。....
ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
あげて、ジノーヴィー・ボリースィチがおのれの寝間の床にのこしていった血のしみを、束子にシャボンをつけて入念に洗いおとすのだった。サモヴァルのなかの湯は、まだ冷め....