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条痕
「条痕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
条痕の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
と思われる乱れた跡が、夜眼にもハッキリ残されていた。そしてその乱れた跡から二筋の
条痕が滑り出して、生垣の隙間を通り越し、仄白い暗の中へ消え去っていた。その暗の向....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ジ色の火を吹きはじめた。洞内が、なんともいえない美しさに染んでゆくのだ。裂け目や
条痕の影が一時に浮きあがり、そこに氷河裂罅のような微妙な青い色がよどんでいる。淡....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
名の村に、「マッド・クリーク」という小流があって、その岩壁には、氷河の引ッ掻いた
条痕が、鮮明に残っているところを見ると、昔は今よりも、大きな氷河であったらしいこ....
「雨の上高地」より 著者:寺田寅彦
点在している。そうして所々に露出した山骨は青みがかった真珠のような明るい銀灰色の
条痕を成して、それがこの山の立体的な輪郭を鋭く大胆なタッチで描出しているのである....