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条目
「条目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
条目の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
おいて定め置いた条約が日本政府としての誓約であることからはじめて、時の得失により
条目は改められても、その大体に至ってはみだりに動かすべきものでないの意味を告げて....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
第三、伊達家文書巻之一に収めたものは、表紙に「稙宗様御家老 御成敗式目」とあり、
条目の始めに「塵芥集」と題してあるが、この原本は後に写したものらしいから、「御成....
「洋灯」より 著者:横光利一
あった。その下で、紫や紅の縮緬の袱紗を帯から三角形に垂らした娘たちが、敷居や畳の
条目を見詰めながら、濃茶の泡の耀いている大きな鉢を私の前に運んで来てくれた。これ....
「旅愁」より 著者:横光利一
たように扉に突き衝った。すると、永らく風雨に閉じ詰っていた扉は下に鮮やかな新しい
条目を印けて開いた。初めて生きた気流に触れた爽爽しさで外郭へ立って見ると、ここは....
「夜の靴」より 著者:横光利一
家には誰も人がいない。薪のくすぶっている炉の傍に、薬湯がかかっていて、蝿が荒筵の
条目を斜めに匐っているばかりだ。梨の炉縁の焼け焦げた窪みに、湯呑が一つ傾いたまま....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
音の無い草鞋を留めた。 この行燈で、巣に搦んだいろいろの虫は、空蝉のその羅の柳
条目に見えた。灯に蛾よりも鮮明である。 但し異形な山伏の、天狗、般若、狐も見え....
「露肆」より 著者:泉鏡花
板本を抱えて彳む。 「諸人に好かれる法、嫌われぬ法も一所ですな、愛嬌のお守という
条目。無銭で米の買える法、火なくして暖まる法、飲まずに酔う法、歩行かずに道中する....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
目を立て、自己のみ奢り、上を虐げ、下を搾取す。不届き至極。 等々と云ったような
条目が、斬奸状には連らねてあった。 二月が来て春めいた。隅田川に沿った茶屋の奥....
「読倫理教科書」より 著者:福沢諭吉
徳心を誘導して、純良の君子たらしめんとの目的なるべし。 然らばすなわち、徳行の
条目を示し、人たるものはかくあるべし、かくあるべからずと、ていねい反覆その利害を....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
れに、死を与えることは、道徳に死を与えるも同じである。また、赤穂浪人の行動は、御
条目――武家諸法度の作法を一点も紊してはいない。だから、徒党の暴挙でないというの....