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来
「来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
来の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
しろ可憐な顔をしている。彼等の後《うし》ろには雑沓した仲店。彼等はこちらへ歩いて
来る。
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斜めに見たある玩具屋《おもちゃや》の店。少....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
の亜米利加人と何か頻に話し合っていました。 「実は今度もお婆さんに、占いを頼みに
来たのだがね、――」 亜米利加人はそう言いながら、新しい巻煙草へ火をつけました....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
が行き届いている。が、菊池が兄貴らしい心もちを起させるのは、主として彼の人間の出
来上っている結果だろうと思う。ではその人間とはどんなものだと云うと、一口に説明す....
「狂女」より 著者:秋田滋
ルメイユの町はずれに僕がもっていた地所を知っているだろう。普魯西の兵隊が押寄せて
来た頃は、僕はあそこに住んでいたのだ。 その頃、僕のうちの隣りに、まあ狂女と云....
「墓」より 著者:秋田滋
持で愛していたのではございません。わたくしは、何ものをもってしても代えることの出
来ない、溢れるばかりの情熱をもって彼女を愛していたのであります。もの狂おしいまで....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
銭上の失敗の結果ではあるまいかと考えてみる。結局たしかなところを突止めることは出
来ないので、そうした類いの自殺者に対しては、ただ漠然と「不思議な」という言葉が使....
「初雪」より 著者:秋田滋
眺めはないが、奇々妙々を極めた嶺岑をいくつとなく擁するその山姿は、いかにも南国へ
来たことを思わせる、うつくしい眺めであった。 頭を囘らして右のほうを望むと、サ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
豪傑英雄という字のみ予が胸にはありしなり。さりければなおさらに学問を励み、新たに
来る教師には難問をかけて閉口させ、後には父にも伯父にも口を開かせぬ程になり、十五....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
る。諸君がロンドンに行かるる機会があったら、これらの遺物を実際に見らるることも出
来る。 第三に、貴ぶべき示唆を受けることは出
来ない。あたかも雲に聳ゆる高塔を仰....
「寡婦」より 著者:秋田滋
にいると、黴くさい匂いや、降った雨水、びッしょり濡れた草、湿った地面からあがって
来る水分がからだを包んでしまう。射手たちはこのひッきりなしに襲ってくる水攻めに絶....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
場か田舎の港といったような町があり、ある人たちはグリーンズバラと呼んでいるが、本
来はタリー・タウン(ぶらつき町)という名が正しく、また普通にはその名で知られてい....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
その子供が五つになった時のことである。旅まわりの軽業師の一座がこの村へ流れて
来て、役場のまえの空地に小屋をかけた。 軽業師の一行をみたジャンは、こっそり家....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
足と大地との間には何のつながりも無い。地上にうごめく生命の一片。しかも、どこから
来たのか、とんと見当がつかぬその生命の一片は、思いのままに滅ぼすことが出
来るのだ....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
頃、筆者はたまたま郷里博多へ帰っていた。旅行好きの次兵衛がひょっこり旅から帰って
来て、「おい、夢野久作って解ったよ。あらぁ杉山の直樹さんたい」とは、久々の挨拶も....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
淋しい小さな村で、秋になると、山が一面に紅葉になるので、城下の人たちが紅葉を見に
来るほか、何の取柄もないような村でありました。しかし百姓たちの村に入るところに大....