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来る年
「来る年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
来る年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「出世」より 著者:菊池寛
は知らないが、譲吉が夜遅く帰る時でも、やっぱり同じく彼らが残っていたように思う。
来る年も
来る年も、来る月も来る月も、毎日毎日、他人《ひと》の下駄をいじるという、....
「新生」より 著者:島崎藤村
を注《つ》いで岡に勧めた。
この画家の顔を見ていると、きまりで岸本の胸に浮んで
来る年若な留学生があった。ギャラントという言葉をそのまま宛嵌《あては》め得るよう....
「三十年後の東京」より 著者:海野十三
なったところへ、海外から大ぜいの同胞がもどって来たので、たいへん暮しにくくなり、
来る年も
来る年も苦しんだことを思い出した。中でも一番苦しかったのは、食糧だった。....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
早い貿易の様子もわかり、糸の値段もわかった。この上は一日も早く神奈川を引き揚げ、
来る年の春までにはできるだけ多くの糸の仕入れもして来よう。このことに安兵衛と李助....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
へ、海外から大ぜいの同胞《どうほう》がもどって来たので、たいへん暮しにくくなり、
来る年も
来る年も苦しんだことを思い出した。中でも一番苦しかったのは食糧だった。 ....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
……里心が出て堪えられん。月の夜路に深山路かけて、知らない他国に※うことはまた、
来る年の首途にしよう。帰り風が颯と吹く、と身体も寒くなったと云う。私もしきりに胸....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
く考え直さない訳にゃ行かないでしょうよ――僕はあの人に挑戦する――僕が上機嫌で、
来る年も
来る年も、『伯父さん、御機嫌はいかがですか』と訪ねて行くのを見たらね。い....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
おかあさんがいいました。 「今年は悲しみをおいかけるように、よろこびがやって
来る年らしいですが、その変化がはじまったようです。でも、すべてうまくいきそうで、....
「秋の幻」より 著者:豊島与志雄
ったりして、書物を読んでいた。小作に入れてる土地から上って来る収入を学費にして、
来る年からは都に出かけようかと思っていた。 「旅にでも出たいような天気ですね。」....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
ていって芳香を嗅ぐ。あれみたいだ、あの豊かな甘美な野生的な匂い。何時も変らない、
来る年も
来る年も。それに高価に売れるんだとモイゼルが俺に話した。アービュタス・ブ....
「鷲」より 著者:岡本綺堂
言い聞かせた。 「ゆうべも一羽来た。けさは三羽来た。そういうふうにかれらが続けて
来る年は、その後も続けて来るものだ。何かの事情で、かれらの棲んでいる深山に食い物....
「猿ヶ京」より 著者:佐藤垢石
はない。ただ在るものは虚偽と虚栄と、冷たい空気ばかりである。来る日も、来る月も、
来る年も、空閨の連続である。それでも、婦道を守り姑に仕えて、五、六年は過ぎた。 ....
「澪標」より 著者:外村繁
確実な職場に勤めている。生活も安定している。自分の仕事に対する興味も次第に増して
来る年齢でもある。性欲のためとも思われない。職場では、彼女は木石女史とも呼ばれて....
「馬鈴薯階級の詩」より 著者:中島葉那子
労働の日々 その報酬として受取るものは何か! 相変らずの貧乏と過労! 寒気と 飢
来る年も
来る年もマイナスばかり貧困の中に 一生を果してくちてゆく父母 それがや....
「今年の抱負」より 著者:大倉燁子
まではゆかなくとも、せめて、恥しくない、顔の赤くならないものを書きたい。 私は
来る年毎に必ずそれを考えるのだが、まだ一度だって実行出来たためしがない。最初の意....