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来山
「来山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
来山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
》を剥《むく》ってみせたから、こっちも腹が立ってそのままにしておいた。 それ以
来山嵐はおれと口を利かない。机の上へ返した一銭五厘はいまだに机の上に乗っている。....
「倫敦消息」より 著者:夏目漱石
での出来事を「ほととぎす」で募集する日記体でかいて御目にかけよう。出来事だって風
来山人の生活だから面白おかしい事はない、すこぶる平凡な物さ。「オキスフォード」で....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
後の楽しみにあとあとまで取っておくつもりだったと見える。 客夢回時一鳥鳴。 夜
来山雨暁来晴。 孤峯頂上孤松色。 早映紅暾欝々明。 二十九 修善寺《しゅぜん....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
い。 飯綱の法というといよいよ魔法の本統大系のように人に思われている。飯綱は元
来山の名で、信州の北部、長野の北方、戸隠山につづいている相当の高山である。この山....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
度に、香水の匂がぷんぷんあたりに漂った。 「可愛らしい玩具か何かないものかしら。
来山の遊女人形といったような……。」 胡麻白頭の俳人Sは、縁なしの眼鏡越しに、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
君たちには、まだ江戸ッ子の定義と分類がわかるめえ、早い話が君たちぁ、昔の通人|風
来山人《ふうらいさんじん》平賀源内といえば忽ちちゃきちゃきの江戸ッ子と心得るだろ....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
二ヶ月の遠洋漁業にでる彼らは生水のほかに米と塩しか積むことができないし、伊東は元
来山地であるから、耕作すべき畑に乏しく、陸上の日常に於ても充分に野菜をとることが....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
なことに、按吉は従来の定説を一気にくつがえす発見をした。これに就いては物識りの風
来山人まで知ったか振りの断定を下しているほどであるが、大きな円々と響く屁は臭くな....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
うになっている」 「一度神事に用いた弓の矢を拾って射ることはありませんか」 「古
来山上の神殿前から射出した神の矢はその姿を失うものとされている。真夜中に射る。神....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
青年の性の知れない寂寞が身に及ばないような防ぎを心に用意した。 かの女の家は元
来山の手にあるのだったが、腺病質から軽い眼病に罹り、大学病院へ通うのに一々山の手....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
誰やらが二葉亭を評して山本|権兵衛を小説家にしたような男だといった。海軍問題以
来山本伯の相場は大分下落し、漸く復活して頭を擡上げ掛けると、忽ち復た地震のために....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
して日本の大乗仏教を研究しておりますが、ちょうど私が石山寺に行って調べていると、
来山して黙って私の調べを見ている。東寺でも二度きましたが青蓮院には前後三度きまし....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
後世のものでない事は明らかである。 発見者郡視学西原為吉君の報告によると、 古
来山姥此の穴に住し、諸器物の所蔵豊かなりしかば、石城神社祭典の際には、毎歳祭典の....
「県歌 信濃の国」より 著者:浅井洌
夢にも越る汽車の道 みち一筋に学びなば 昔の人にや劣るべき 古
来山河の秀でたる 国は偉人のある習い....
「母」より 著者:長谷川伸
『畸人伝』にもあるが清元の『保名』にもその名が残っている小西
来山に、だれでも知っているだろう句がある。 けふの月ただくらがりが見られけり ....