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来書
「来書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
来書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
、世は彼等を置くに堪えず、彼等は曠野と山と地の洞と穴とに周流いたり」とある(希伯
来書十一章三十六―三十八節)、是れ初代の信者の多数の実験せし所であって、キリスト....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
阿部豊後、松前伊豆両閣老免職の御沙汰が突然京都から伝えられた。京都伝奏からのその
来書によると、叡慮により官位を召し上げられ、かつ国元へ謹慎を命ずるとあって、関白....
「一つの思考実験」より 著者:寺田寅彦
てない種類のものだと考えられるかもしれない。しかし私の考えでは、不幸の知らせは元
来書状でほんとうの意味の知友にのみ出すべきもので、それ以外の人は葬式などがすんで....
「読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
おくほうが有効であるかもしれない。これは近ごろの発見であるような気がした。 将
来書物がいっさい不用になる時代が来るであろうか。英国の空想小説家は何百年間眠り続....
「『土』に就て」より 著者:夏目漱石
》旅行の途にある。先達《せんだっ》てかねて紹介して置いた福岡大学の久保博士からの
来書に、長塚君が診察を依頼に見えたとあるから、今頃は九州に居るだろう。余は出版の....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
どと洒落れている。が、それはとにかく――(上人の手紙は取意の事)東京の小県へこの
来書の趣は、婦人が受辱、胎蔵の玻璃を粉砕して、汚血を猟色の墳墓に、たたき返したと....
「随筆難」より 著者:寺田寅彦
きっと面白いであろうと思われた。それはとにかくこの人の云う通り、自分なども五十年
来書物から人間から自然からこそこそ盗み集めた種に少しばかり尾鰭をつけて全部自分で....
「六月」より 著者:相馬泰三
、そして大変な不風流人だよ。それから君たちのような学者でもない、僕は事実この数年
来書物らしい書物なんか一冊も読んだことがない。いつもよく君たちが言う最近の学説だ....
「わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
ましょう、ハイ、サヨナラ、それだけのことじゃ」 この婆さんの温灸というのは、由
来書の通りに云えば、菅平高原から採取している十何種かの高山植物と、動物のホルモン....
「怪しの館」より 著者:国枝史郎
。本年取って三十五歳、自分は侍ではございますが、仕官もいたさず浪人者で、それに性
来書籍が好きで、終日終夜|紙魚のように、文字ばかりに食いついております次第、隠居....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
自が一本の書状をさし出して、これを読んでみるようにとのことである。国許の妹からの
来書である。 書面にはこう書いてある。――少しばかりだが餅を送る。その小包をこ....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
残念がるのであるが、何事も思うとおりに行くものでないと今では諦めている。そして古
来書物などのなくなってしまう径路に、こういうふとした事に本づくものがあると知って....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
のこしらえをして、貸方、借方、現金出納、大福帳などの帳簿が下がっている。状差しに
来書がさしてある。口のかけた土瓶《どびん》に植えた豆菊の懸崖《けんがい》が、枯れ....
「秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
」と返書を与えたことから始まり、翌七年、又安南の大都統、瑞国公より、通商に関する
来書があった時「風波は天なればご注意ありたく、凶賊は人にして、その凶賊は既に日本....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
匂いなにかは平気な様子でただ虎のでけえのに驚いている。(十五日) ▼芳菲山人より
来書。(十七日) 拝啓昨今御病床六尺の記二、三寸に過ず頗る不穏に存候間御見舞申上....