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「来秋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

来秋の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るしのように突っ立って、おあつらえ向きの日よけになっていた。時候の挨拶や、この出来秋《できあき》の噂などが済んで、長次郎はやがてこんなことを云い出した。 「ねえ....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
う噂が立って来ましたので、忠義の御家来などは心配して居られます。五百石取りの御家来秋月喜一郎というは、彼の春部梅三郎の伯父に当る人で、御内室はお浪と云って今年三....
巴里の秋」より 著者:岡本かの子
だが)安心して引込めますよ。この秋は邸のまわりの栗の樹からうんと実もとれますし、来秋から邸についた葡萄畑で素敵な新酒を造りますよ。どうぞおひまを見てお訪ね下さい....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
州のある寺の付近の斜面崖地にもまた同じく自由に繁殖しているところがあった。 元来秋海棠は群を成して繁殖しやすい性質をもっている。すなわちそれは主としてその体上....
」より 著者:犬田卯
かった。言ってみたところでどうにもなるものではなかった。それよりは、今は彼女は出来秋の心配に移っていた。昨年のような洪水でも来られると一家はますます悲境に沈むば....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
かね? 甲 そりゃ、出せる内もあっし、出せねえ内もあろうが、まず大概出せめえ。出来秋までヤット食いつないで行く内が十軒の中の九軒までだかんなあ。楽に出せりゃ、あ....
樹氷」より 著者:三好十郎
た年のことを、俺あはっきり覚えていやす。あれはなんでも昭和に入ってしばらくした出来秋のことだ。そうだ、海尻の喜助とお豊さんのことは御存じでやすね。喜助はその後、....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
? 甲 そりゃ、出せるうちもあっし、出せねえうちもあろうが、まず大概出せめえ。出来秋までヤット食いつないで行くうちが十軒の中の九軒までだかんなあ。楽に出せりゃ、....
食道楽」より 著者:村井弦斎
味も好くって鰤《ぶり》になると寒中が美味《おいし》いとしてあります。お野菜でも出来秋《できあき》に食べるのが一番|身体《からだ》にお薬《くす》りなので、お野菜や....
山の人生」より 著者:柳田国男
から、これを窺うことができるのである。 山住は地形が明白に我々に語るごとく、本来秋葉の奥の院であった。しかるにいつのころよりか二処の信仰は分立して、三尺坊|大....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
部下を率いてその村方町方を警固し、その報酬として一定の俸給を貰う。農村であれば出来秋に稲を貰う。普通は一反について稲一把ずつという例であった。また祭礼とか、正月....