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東塔
「東塔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
東塔の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
前方はただ歩行《ある》くばかりで飛脚《ひきゃく》同然だからいけない。――叡山には
東塔《とうとう》、西塔《さいとう》、横川《よかわ》とあって、その三ヵ所を毎日往来....
「死者の書」より 著者:折口信夫
から、東へ出ている長い崎の尽きた所に、大門はあった。其中腹と、東の鼻とに、西塔・
東塔が立って居る。丘陵の道をうねりながら登った旅びとは、東の塔の下に出た。雨の後....
「「奈良」に遊びて」より 著者:宮本百合子
幾首かは詠めたでしょう! そこから又八幡神社を抜けて行くと、古い建物のあと――
東塔といって昔七重の高塔で頗る壮麗なものであったという、その塔の跡のあたり芝原に....
「真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
。諸君も既に御承知の事と思うが、私の見た所では塔の高さは約三尺|彼の大和薬師寺の
東塔を模したと云われ、三重であるが所謂裳階を有するので、一寸見ると六階に見える。....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
年以後のものとなす事上述の如く、また関野君が所謂白鳳期の遺物となすところの薬師寺
東塔は、明らかに天平二年のもの、和銅の建築となさるる唐招提寺の講堂は、おそらく天....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
―金堂脇侍――薬師製作年代、天武帝――天武時代飛鳥の文化――薬師の作者――薬師寺
東塔――東院堂聖観音 日暮れ近くについた薬師寺には、東洋美術の最高峰が控えてい....
「法然行伝」より 著者:中里介山
は後にこの御往生の趣きを法然に話したら、法然も喜んだということである。 延暦寺
東塔の竹林房|静厳法印《じょうごんほういん》という者が、吉水の庵《いおり》に来て....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
らしく草の根にまで映してきた。
大四明峰の南嶺に高く位しているので、
東塔西塔はいうまでもなく、横川、飯室の谷々も坐ながらに見える。三界のほこりや芥の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
から、本院の座主へお使いがあると、ほどなく、弟宮の座主は、みずからその兄宮のいる
東塔南谷の円融坊とよぶ坊舎の内を、そっと訪ねていたのだった。 人を遠ざけて――....