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「東西〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

東西の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
うびと》は申すまでもなく、女房たちの参ったのも数限りないほどでございましたから、東西の廊に寄せてあるさまざまの車と申し、その廊廊の桟敷《さじき》をめぐった、錦の....
河童」より 著者:芥川竜之介
君のごとく確信するあたわず。 問 君の交友の多少は如何? 答 予の交友は古今東西にわたり、三百人を下らざるべし。その著名なるものをあぐれば、クライスト、マイ....
お時儀」より 著者:芥川竜之介
の脚のようにすらりとしている。顔は美人と云うほどではない。しかし、――保吉はまだ東西を論ぜず、近代の小説の女主人公《じょしゅじんこう》に無条件の美人を見たことは....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
言うのは陳套語《ちんとうご》である。それを特筆するムアアを思うと、坐《そぞ》ろに東西の差を感ぜざるを得ない。 大作 大作を傑作と混同するものは確かに....
海のほとり」より 著者:芥川竜之介
、この金《かね》は三十|両《りょう》をひと包みとせり。もっとも些少《さしょう》の東西《もの》なれども、こたびの路用を資《たす》くるのみ。わが私《わたくし》の餞別....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
った。 自分は、数年来この二つの疑問に対して、何等の手がかりをも得ずに、空しく東西の古文書《こもんじょ》を渉猟《しょうりょう》していた。が、「さまよえる猶太人....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
る限りはただ波頭ばかりだ。犬のような敏捷さで方角を嗅ぎ慣れている漁夫たちも、今は東西の定めようがない。東西南北は一つの鉢の中ですりまぜたように渾沌としてしまった....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
。この金字塔は、他の同種の建築物と同様に、その精密に正方形をした底面の辺が正しく東西にまた南北に向かうような位置に置かれていて、その誤差はわずかに七五〇分の一に....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
はありませんが、しろうと考えで考えて見ると、アジアの西部地方に起った人類の文明が東西両方に分かれて進み、数千年後に太平洋という世界最大の海を境にして今、顔を合わ....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
親しみを感じ、これを愛玩しては、ただこの中にプレイしているのだと思っている。洋の東西、古今を問わず、卑しくも私の趣味性を唆るものあらば座右に備えて悠々自適し、興....
良夜」より 著者:饗庭篁村
力車の轟きさながらに地獄の如く、各種商店の飾りあだかも極楽の荘厳の如く恍然として東西を弁ぜず、乱雑して人語を明らめがたし。我自ら我身を顧りみれば孑然として小虫の....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
子にして、論者がかかる推定より当時もっとも恐るべきの禍は外国の干渉に在りとなし、東西|開戦せば日本国の存亡も図るべからざるごとくに認め、以て勝氏の行為を弁護した....
活人形」より 著者:泉鏡花
ればかの男は、何方へ行きけん影も無し。脱心たりと心|急立ち、本郷の通へ駈出でて、東西を見渡せば、一町ばかり前に立ちて、日蔭を明神坂の方へ、急ぎ足に歩み行く後姿は....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
的知識を持っていることは私の実見せるところである。 (昭和十五年十二月三十一日)東西古今、総ての聖賢の共同理想であり、全人類の憧憬である永久の平和は、現実問題と....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
ゃん」の描いた「虹」にありありと夕立ちの通り過ぎたのを感じた。僕を動かした文章は東西にわたって少なくはない。しかしまず僕を動かしたのはこの「泰ちゃん」の作文であ....