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東西南北
「東西南北〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
東西南北の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
か。あれは原動力を、必要によっていつでも一つところへ集めるためじゃ。あの輸送路が
東西南北から集った交叉点においては、わが人類の頭では到底考えられないほどの巨大な....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
だ。犬のような敏捷さで方角を嗅ぎ慣れている漁夫たちも、今は東西の定めようがない。
東西南北は一つの鉢の中ですりまぜたように渾沌としてしまった。 薄い暗黒。天から....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
もの。雷鳴のときに似ていた。 感じでは、どうやらうちが中心になっているらしく、
東西南北めちゃめちゃに投弾されたように思い、キモを冷やしたが、夜が明けて聞いてみ....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
の足を洗うがよかろう」 こじつけの、下手糞な洒落を吐くと、 「――さらばじゃ」
東西南北、いずくとも知れず、姿を消してしまった。 五右衛門には、一の子分の木鼠....
「雷」より 著者:海野十三
ンビンビンと鳴り響き、間隔もあらばこそ、ひっきりなしにドドドンドドドンと相続いて
東西南北の嫌いなく、落ちてくるのだった。 北鳴四郎は、勇躍して高櫓の上に攀じの....
「妖婆」より 著者:岡本綺堂
といって、一枚の銭を呉れて行った。銭は表に馬の形があらわれていて、裏には十二支と
東西南北の文字が彫られてあったということである。こうした類の怪談は江戸時代の山の....
「多神教」より 著者:泉鏡花
― 巫女 知らぬ、とおっしゃる。 神職 いや、神々の道が知れませいでは、世の中は
東西南北を相失いまする。 媛神 廻ってお歩行きなさいまし、お沢さんをぐるぐると廻....
「四月馬鹿」より 著者:織田作之助
るんだ。ものは相談だが、どうだ。十分! たった十分!」 「だめ! 出したら最後、
東西南北行方知れずだからね、あんたは」 「あかんか」 大阪弁になっていた。 「....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
入れるのは良くないというので、小ざかしい侍女二人と侍三人とをひそかに手分けして、
東西南北それぞれの方角へ捜索に出した。それらの者どもが思い思いに出て行ったあとで....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
、名を紋三郎といって大の怠惰者、若い女房があり、嬰児も出来たし、母親もあるのに、
東西南北、その日その日、風の吹く方にぶらぶらと遊びに出て、思い出すまでは家に帰ら....
「妖怪学」より 著者:井上円了
の宗|所依の経に『阿弥陀経』あり。この経の末に六方の段というところあり。六方とは
東西南北上下なり。この六方の段を読むに、六方のうち一方を落として読むときは、狐は....
「迷信解」より 著者:井上円了
上に考うるに、東北隅の方位の不吉なる道理は決してないはずである。たとえ地球の上に
東西南北の別あるも、これもとよりたとえに過ぎぬ。もし出でて地球外に至らば、宇宙そ....
「想い出」より 著者:上村松園
町の府立女学校校長を兼ねました吉田秀穀という先生が校長で、生徒は百人余り、組織は
東西南北の四宗に別れていまして、東宗は柔らかい四条派で望月玉泉先生、西宗は西洋画....
「西航日録」より 著者:井上円了
孔子、釈迦、ソクラテス、カントの四聖を祭れるを知り、特にその賛を作りて余に贈る。
東西南北地互為中、時各有宜、春夏秋冬軌道之行雖異、本源之証則同、先後聖之揆一、千....
「不死の薬」より 著者:小川未明
なれば空の星影を仰いで船のゆくえを知り、また朝になれば太陽の上るのを見てわずかに
東西南北をわきまえたのであります。そのほかはなにひとつ目に止まるものもなく、どこ....