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「杳然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

杳然の前後の文節・文章を表示しています。該当する3件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
捨てざるを、いたずらに真と書き、真と書いて、去る波の今書いた真を今|載《の》せて杳然《ようぜん》と去るを思わぬが世の常である。堂に法華《ほっけ》と云い、石に仏足....
薤露行」より 著者:夏目漱石
さに帰る。押し分けられた葉の再び浮き上る表には、時ならぬ露が珠を走らす。 舟は杳然《ようぜん》として何処《いずく》ともなく去る。美しき亡骸《なきがら》と、美し....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
遇《あ》った者がない。大和魂はそれ天狗《てんぐ》の類《たぐい》か」 主人は一結杳然《いっけつようぜん》と云うつもりで読み終ったが、さすがの名文もあまり短か過ぎ....