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「松江〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

松江の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
《かたきうち》の大事を打ち明けた。すると思いがけなく彼女の口から、兵衛らしい侍が松江《まつえ》藩の侍たちと一しょに、一月《ひとつき》ばかり以前和泉屋へ遊びに来た....
奇遇」より 著者:芥川竜之介
。退屈でもどうか一通り、その女の話を聞いてくれ給え。 「僕は君が知っている通り、松江《しょうこう》に田を持っている。そうして毎年秋になると、一年の年貢《ねんぐ》....
松江印象記」より 著者:芥川竜之介
松江へ来て、まず自分の心をひいたものは、この市《まち》を縦横《じゅうおう》に貫い....
仇討三態」より 著者:菊池寛
た焦りはじめた。江戸を立って久しぶりに東海道を上ったのが、元禄三年の秋で、故郷の松江を出てから八年目、彼は三十の年を迎えていた。畿内から中国、九州と探し歩いたそ....
食魔」より 著者:岡本かの子
い。彼はその気持から、夫人が好きだといった、季節外れの蟹を解したり、一口|蕎麦を松江風に捏ねたりして、献立に加えた。ふと幼いとき、夜泣きして、疳の虫の好く、宝来....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
霊鏡 唐の貞元年中、漁師十余人が数|艘の船に小網を載せて漁に出た。蘇州の太湖が松江に入るところである。 網をおろしたがちっとも獲物はなかった。やがて網にかか....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
を下げてひと声、さながら礼をなすが如くにして退く。これを名づけて蝦蟆説法という。松江へ行って、道士の太古庵に仮寓していた。その時に見たのは、鰍を切るの術である。....
古狢」より 著者:泉鏡花
よく知らないで、お恥かしいよ。――ここで言っては唐突で、ちと飛離れているけれど、松江だね、出雲の。……茶町という旅館間近の市場で見たのは反対だっけ――今の……」....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
を変え、大速力で走り出した。 公園へ向かって走るのである。 黄浦河とそして呉松江とが、相合流する一角に、居留地の公園は立っていた。北と東が水に臨み、西が英租....
おせん」より 著者:邦枝完二
「どうだの、これは別に、おいらが堺屋から頼まれた訳ではないが、何んといっても中村松江なら、当時押しも押されもしない、立派な太夫。その堺屋が秋の木挽町で、お前のこ....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
の半ばだった。前夜|画会の崩れから、京伝、蜀山、それに燕十の四人で、深川|仲町の松江で飲んだ酒が醒め切れず、二日酔の頭痛が、やたらに頭を重くするところから、おつ....
料理メモ」より 著者:北大路魯山人
ん場違いになりかけている。 鼈 *九州柳川、江州彦根及び八幡、雲州松江等の天然物が最良。 *京都の大市は天然産のすっぽんをほとんど一手に買い占め約....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
早くから寝た。しかし夜中に隣から女の泣き声がするので、飛び起きて尋ねると、隣の「松江さん」という親一人子一人の娘が抱き合って泣いているのであった。 松江さんは....
若狭春鯖のなれずし」より 著者:北大路魯山人
の要求が頓に拡大の一途をたどり、どうしようもない仕儀から、最初は心ならずも鳥取、松江、出雲、こんな沿岸つづきの海辺から似て非なるかれい、さば、小だいなどを招き、....
山椒魚」より 著者:北大路魯山人
るが、そんな馬鹿げたわけのものではない。 つい最近の話をつけ加えておくと、昨年松江の知人の家を訪ねた時、山椒魚が偶然にも三匹ばかり手に入り、大いに美味く食べた....