松王丸[語句情報] »
松王丸
「松王丸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
松王丸の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「生ける人形」より 著者:寺田寅彦
ないのである。 酒屋の段は、こんな事を感心しているうちにすんでしまった。次には
松王丸の首実検である。最初に登場する寺子屋の寺子らははなはだ無邪気でグロテスクな....
「雪の宿り」より 著者:神西清
その時分、やはり俗体のままのお稚児で、奥向きのお給仕を勤めておられた衆のなかに、
松王丸という方がございました。わたくしより六つほどもお年下でございましたろうか、....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
っていた。斬り落された腕が、懐の中で、突っ張っているので
(寺子屋じゃあねえが、
松王丸の倅は、お役に立ったぞよだ)
と、書類を、死んだ腕から取上げて、腕を捨て....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
いまでの乞食の子供をかずにしておよそ五十人ばかり。こいつを一列にずらりとならべて
松王丸《まつおうまる》もどきに片っぱしから首実験をして行く。鼻たらしや、疥癬《し....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
舞台のうえの人形の一つを、掴み上げた。それは、ものものしい頭髪と服装《なり》の、
松王丸の人形だった。 「師匠にゃあその力がなくても、師匠の指には、いや、名人の操....
「影」より 著者:岡本綺堂
だ。モダンの富士|詣でのような風をしていても、あんたがどんな人間か、眼力ひからす
松王丸がちゃんと睨んでいるわ。ねえ、アンちゃん。あんたは随分芸妓なんぞに可愛がら....