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松門
「松門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
松門の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
徳《にのみやそんとく》、渡辺崋山《わたなべかざん》、近藤勇《こんどういさみ》、近
松門左衛門《ちかまつもんざえもん》などの名を並べている。こう云う名前もいつの間《....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ない。
民衆
シェクスピイアも、ゲエテも、李太白《りたいはく》も、近
松門左衛門も滅びるであろう。しかし芸術は民衆の中に必ず種子を残している。わたしは....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
僧徒と共に至る、食を与え布を解きやるとその後害を成さず、唐の豊干禅師が虎に騎って
松門に入ったは名高い談《はなし》で後趙の竺仏調は山で大雪に会うと虎が窟を譲ってそ....
「行人」より 著者:夏目漱石
た前世紀の肉声を夢のように聞いていた。嫂の鼓膜《こまく》には肝腎《かんじん》の「
松門《しょうもん》」さえ人間としてよりもむしろ獣類の吠《うなり》として不快に響い....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
父の希望通りこの一冊を友としつつ富士山頂に一冬を籠居したが、その時に「景清」の「
松門謡」に擬した次のような戯れ謡が出来たといって、古い日記中から筆者に指摘して見....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
熊野猿ちゅう諺《ことわざ》通りよほどまずい神詠だ。さりとて随分名高かった証拠は近
松門左の戯曲『薩摩歌』中巻お蘭比丘尼の詞《ことば》に「あのおしゃんす事わいの、苦....
「芭蕉について」より 著者:宮本百合子
由、と二代目団十郎の書いたもののなかに語られている。 同時代の芸術家として、近
松門左衛門や井原西鶴等の生きかたと芭蕉の生涯とは今日の目におのずから対比されて様....
「女性の歴史」より 著者:宮本百合子
せいばかりにする人にどうして養生訓がかけただろう。 徳川時代の文学者としては近
松門左衛門にしろ、西鶴、芭蕉にしろ、文学的にはずっと劣るが、有名ではある馬琴だと....
「人間の結婚」より 著者:宮本百合子
して幸福な瞬間として、良人以外の男性に好もしさを感じることを押えきれなかった。近
松門左衛門は彼の横溢的な浄瑠璃の中で、日本の徳川時代の社会の枷にせかれて身を亡す....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ころの眼底に、この時、一点の涙があるならば、それは春秋の筆法で慶応三年秋八月、近
松門左衛門、机竜之助を泣かしむ……というようなことになるのだが、泣いているのだか....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
いというよりもむしろ荒々しい気風にふさわしい遊戯であるからではなかろうか。既に近
松門左衛門の『女殺油地獄』の中に――五月五日は女は家と昔から――という文句がある....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
送がありました。そういう世界の声、眼がまぢかに伝えられるのが、一区切りすると、近
松門左衛門作忠臣蔵の舞台中継、さもなければ講談などというものがあります。 それ....
「竹本綾之助」より 著者:長谷川時雨
、吉田三郎兵衛などが盛名を博し、不世出の大文豪、我国の沙翁《さおう》と呼ばれる近
松門左衛門《ちかまつもんざえもん》が、作者として名作を惜気《おしげ》もなく与え、....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
思案の手を拱ぬいたのである。その時に、ふと彼の心に浮んだのは、浪華に住んでいる近
松門左衛門の事であった。 四 それは、二月のある宵であった。四....
「志士と経済」より 著者:服部之総
政治家としてはるか上にいたこととなろう。両人の死後、万延、文久の行動期を迎えて、
松門遺弟は全力を挙げ活躍するが――『リセランド窮理書』を資金五両に替えて不如意を....