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板場
「板場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
板場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
て来た銀造が、昔の二号だった貴子と、その貴子にうませたチマ子のいる田村を頼って、
板場(料理人)の下廻りでも風呂番でもいいから使ってくれと、かつては鉄成金だった五....
「放浪」より 著者:織田作之助
ない容子がおかしいと、ちょくちょく丸亀の料理場へ果物を届けに来るその小僧があとで
板場(料理人のこと)や女中に笑いながら話し、それが叔父叔母の耳にはいった。お前、....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
だんながたでいらっしゃいますか」 一瞬にして目がきいたものか、もみ手をしいしい
板場から顔を出して、すぐと奥まった一室へ茶タバコ盆とともに案内したので、右門はた....
「世相」より 著者:織田作之助
女が娼妓になれば自分もその廓の中の牛太郎になり、女が料理屋の仲居になれば、自分も
板場人になり、女が私娼になれば町角で客の袖を引く見張りをし、女が十銭芸者になれば....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
「機械のベルトの音」 ちょうど、水泳場と塚山と三角になる地点に貝原の持ちの製
板場があって、機械の止まっているのが覗かれる。 「きゅう、きれきれきれきれきれ。....
「温泉」より 著者:梶井基次郎
男や三男達はどこかよそへ出て行かなければならないのだ。ある者は半島の他の温泉場で
板場になっている。ある者はトラックの運転手をしている。都会へ出て大工や指物師にな....
「潮風」より 著者:豊島与志雄
駄をつっかけて、便所にいった。 片野さんは便所から戻ってくると、電燈のきえてる
板場の方をすかし見た。そこの隅っこで、佐代子が、泣きながら何か用をしていた。 「....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
していて、気がつかなかった。ただ、おせい様は、日々の料理がやかましいので、本職の
板場を入れたのだろうが、この久助という老人には、そういう職人にありがちな、庖丁《....
「食指談」より 著者:佐藤垢石
亭へ持ち込んで食べることにしたのであるが、蕎麥はゆで加減が身上であるから、料亭の
板場に委せられない。そこで、わざわざ小使を信州から連れてきた次第であるという説明....
「美味放談」より 著者:北大路魯山人
少佐に成ってから入るが、ここもそれと同じようなものだ。今の料理人はなにも知らん。
板場でゴトゴトやっているだけで客席に出す様子も知らんしね。そんなことをどうするか....
「俗臭」より 著者:織田作之助
ら商売の邪魔だと、今朝暇を出され、一日中千日前、新世界界隈の口入屋を覗きまわって
板場の口を探していたが見つからず、途方に暮れていたところだという。話している内に....
「放浪」より 著者:織田作之助
しない容子がおかしいと、ちょく/\丸亀の料理場へ菓物を届けに来るその小僧があとで
板場(料理人のこと)や女中に笑いながら話し、それが叔父叔母の耳にはいった。お前、....
「家庭料理の話」より 著者:北大路魯山人
道に目が覚めないであろう。 大倉氏の自慢料理、そんな料理は一流どころの料理屋の
板場に五年もいる料理人なら大概できる料理であって、虚飾に終始した、なんでもないも....
「料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
す。やはり、何事も見識で行かなきゃ嘘ですよ。 * うちらでもよく
板場や女中たちにと言ってお客さんからお祝儀が出ますが、受けとらないことにしていま....
「料理は道理を料るもの」より 著者:北大路魯山人
日本料理の革新を叫んで星岡を始めたころ、私が
板場へ降りて仕事をしだすと、料理材料のゴミが三分の一しか出ないと、ある料理人から....