板石[語句情報] » 板石

「板石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

板石の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
ているのだ! 川はちょうど雨のあとで水かさが増していた。先に石の橋があって、水が板石とすれすれになっている。その先には川の曲がるところがあって、そこはいつも渦が....
四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
川があって戦争|前に其水を飲だ筈。そう云えばソレ彼処に橋代に架した大きな砂岩石の板石も見える。多分是を渡るであろう。もう話声も聞えぬ。何国の語で話ていたか、薩張....
ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
いながら、客を、大きな、天井の低い、気持のよい広間に通した。そこは、床《ゆか》に板石がしいてあり、かっかと燃える、むき出しの炉で(田舎の屋敷風に)暖められ、樫の....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
の他にはほとんど何も残されてはいなかった。が、一つの隅に、炉床の代りに敷いてある板石と、火を入れる古い銹びた鉄の籠とがあった。 円い丘の傾斜面と柵壁の内側全部....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の幹や色|褪《あ》せた菫《すみれ》などを静かに引き抜いた。立ち上がる時に、彼女は板石の上に手をついた。クリストフが見ると、その指はゴットフリートという名前の一字....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。門の傍《わき》には、肥料|溜《だめ》、鶴嘴《つるはし》やシャベル、二、三の車、板石と鉄の枠《わく》滑車とのついてる古井戸、はねまわってる小馬、尾を広げてる七面....
死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
つひろがってゆくそのふしぎな書物に対して、興味をもっただろう。そして私は好んで、板石の上に散らばってるそれらの断片的な思想を一つに組み合わせ、名前の下にそれぞれ....
魔都」より 著者:久生十蘭
所は、現在造築中の「日本座」の地下室小劇場の工事場。兇器はコンクリートブロックの板石。加害者は警察官。警部以上の身分」 「殺害の情況を話してごらん」 「午後五時....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
です。其堂を通り抜けると中央に東西五間に南北六間位の庭がある。其庭もやはり一体に板石が敷き詰めてありますが其庭は下等の僧侶が集まってお経を読みまた茶を飲み麦焦し....
墓場」より 著者:西尾正
》けた三日月が射し入っておりました。そして、その弱い、波打つ月光によって、古代の板石や骨壺、石碑や霊廟の正面が、無愛想な並列を作っているのを見分けることができま....