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「板絵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

板絵の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
岩石の間」より 著者:島崎藤村
廻した。煤《すす》けた壁のところには、歳暮《せいぼ》の景物に町の商家で出す暦附の板絵が去年のやその前の年のまで、子供の眼を悦ばせるために貼《はり》附けて置いてあ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
さまざまのいい加減なものを見せた。石川達三は腕達者なところを一つ揮《ふる》って看板絵のような小説をつくったらしいが、これは発禁となり、目下編集責任者・作者・名儀....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
赤と藍とを混和せしめたる極めて明快なる林檎色《りんごいろ》の緑を用ひ文化以前の木板絵に見るが如き色調の美妙を示す所あり。されど或時は全くその反対に、人物奮闘の状....
女の首」より 著者:田中貢太郎
き出て見える群集の顔をじろじろ見ていたが、思い出したようにその眼を活動写真館の看板絵にやった。しかし、それは色彩の濃い絵を見るためではなかった。彼はまたむこうの....
或る少女の死まで」より 著者:室生犀星
気がした。 「やはり苦しいかい。」 友の蒼白な、つかれたような顔を見た。 「看板絵をかいても見たが、やはり駄目だ。どうしてもペンキ屋にはなれない。」 「君には....