板草履[語句情報] » 板草履

「板草履〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

板草履の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
て来らあ。」 彼は肩越しに神山へ、こう言葉をかけながら、店員の誰かが脱ぎ捨てた板草履《いたぞうり》の上へ飛び下りた。そうしてほとんど走るように、市街自動車や電....
トロッコ」より 著者:芥川竜之介
の内に懐の菓子包みが、邪魔になる事に気がついたから、それを路側へ抛り出す次手に、板草履も其処へ脱ぎ捨ててしまった。すると薄い足袋の裏へじかに小石が食いこんだが、....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
の婿ですよ。」と続いて云ったのは、色の白い、にやけた男で、しょたりと裾長に、汚い板草履は可いが、青い友染の襦袢の袖口をぶらりと出している――弱った――これが蒔絵....
澪標」より 著者:外村繁
したカップを、私は私の口に運ぶだけである。 先客が一人いる。ジャケツにズボン、板草履をはいている。三十くらいの女給が相手をしている。男はかなり険相な容貌をして....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
。 お婆さんは、生っ粋の会津弁である。だから、半分はよく解らない。ぺしゃんこな板草履をはき、前垂れともモンペとも知れぬ手織縞を裾みじかに着、事、白虎隊の説明に....