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板金
「板金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
板金の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「家霊」より 著者:岡本かの子
触りの使い方で刻み出す技術の話にかかった。そして、この芸によって生きたものを硬い
板金の上へ産み出して来る過程の如何に味のあるものか、老人は身振りを増して、滴《し....
「食魔」より 著者:岡本かの子
目途の闇が感じられる。小さな築山と木枝の茂みや、池と庭草は、電灯の光は受けても薄
板金で張ったり、針金で輪廓を取ったりした小さなセットにしか見えない。呑むことだけ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
えもの》でも苦しゅうはござらぬてな」 「いかさま、三千両の数さえ不足がなければ、
板金《はんきん》であろうと重金《じゅうきん》であろうと、そこは我々が上役へよしな....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
なものにちょいとつけて、」 婦人は絹の襤褸切に件の粉を包んで、俯向いて、真鍮の
板金を取った。 お掛けなさいまし、お休みなさいましと、間近な氷店で金切声。夜芝....
「橋の上」より 著者:犬田卯
しそうだった。 学校通いの腕白どもは、しかしかえってそれを面白がった。張られた
板金が取れて、今にも外れそうになっている欄干へ、猿のように飛び乗り、ぐらぐらとわ....
「三国志」より 著者:吉川英治
弓は小さかった。 弭――または李満弓ともいう半弓型のものである。けれど梓に薄
板金を貼り、漆巻で緊めてあるので、弓勢の強いことは、強弓とよぶ物以上である。 「....