枇杷葉湯[語句情報] » 枇杷葉湯

「枇杷葉湯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

枇杷葉湯の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ものはそこにこんもりと茂った鎮守の杜と、涼しい樹陰に荷をおろして往来のものを待つ枇杷葉湯売りなぞを見いだす。 「どれ、氏神さまへもちょっと参詣して。」 村社|....
物売りの声」より 著者:寺田寅彦
にも思われる。 同じく昔の郷里の夏の情趣と結びついている思い出の売り声の中でも枇杷葉湯売りのそれなどは、今ではもう忘れている人よりも知らぬ人が多いであろう。朱....
大阪を歩く」より 著者:直木三十五
それらは昆布と共に、もう一度、民間の飲み物になってもいい。カルピスなんかよりも、枇杷葉湯は、確に、薬効的であり、甘酒はずっと優れた栄養分を含んでいる。私は、飾窓....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
て行って、これでこの日の商売はおしまい。どっちももう働かないつもり。通りがかった枇杷葉湯《びわよとう》を呼びとめて、しごくのんびりした顔で湯気を吹いてるところへ....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
この美しき虹には気も付かぬ様子にて、大小に羽織袴の侍も小紋の夏羽織の町人も本家|枇杷葉湯《びわようとう》の荷箱また団扇《うちわ》の荷を担《かつ》ぐ物売の商人も、....