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枕席
「枕席〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
枕席の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「賈后と小吏」より 著者:田中貢太郎
前と宿縁があったから、お前を召んだ、良夜易闌、可即帰寝」 小吏不敢辞、遂侍仙妃
枕席。とろとろと燃える燈の光は仙妃の左か右かの眉尻にある小さな疵痕を見せた。青年....
「竇氏」より 著者:田中貢太郎
南は煩くその理由を聞くこともできなかった。 南はその夜、凍のように冷たい新人と
枕席を共にした。南は望んでいた情調を味わうことができなかった。 三四日してのこ....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
て長崎で威を張った土部三斎と、当時、柳営《りゅうえい》の大奥で、公方《くぼう》の
枕席に侍《はべ》って寵《ちょう》をほしいままにしているという、三斎の末むすめであ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
した。 八十八 「では、まあ、お言葉に甘えて、遠慮なく……殿の
枕席にいや、どうも、お新造のおぬくもりのお夜具蒲団を拝借に及びまして、鐚、恐縮…....
「曽我の暴れん坊」より 著者:坂口安吾
どうすることもできない。呼ばれれば客の席へも出なければならず、特別の上客にはその
枕席にも侍らなければならない。 虎にとってはまことに悲しい生活で、なんとも汚ら....
「享楽人」より 著者:和辻哲郎
に右のごとき貧弱な享楽人の多いことは疑えない。芸妓の芸が音曲舞踊の芸ではなくして
枕席の技巧を意味せられる時代には、通人はもはや昔のように優れた享楽人であることを....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
り、わけて於呂知というのは、道誉がまだ“箒ノ頭さま”でない初心な少年の日に早くも
枕席に侍って初めての閨戯をお教えしたものと、みずからそれを光栄にしている妓で――....