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「枕詞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

枕詞の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
ように見えるけれども、そうでなく、昔は清んでおったのだ。こういう考えであります。枕詞《まくらことば》の「あしびきの」は「あしびき」と読みますが、これも「あしひき....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
徴です。南無とは、決して南無しではありません。 坊さんがお経を読む時に、唱える枕詞でもありません。南無とは、実に帰依することです。帰|命の精神です。相手を絶対....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
とんぼ》をも釣《つ》るべしという。これより降《くだ》っては、背皺《せじわ》よると枕詞《まくらことば》の付く「スコッチ」の背広にゴリゴリするほどの牛の毛皮靴、そこ....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
日本人特有の季題感が至るところに横溢していることが認められるであろうと思われる。枕詞と称する不思議な日本固有の存在についてはまだ徹底的な説明がついていないようで....
大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
歌全体に微妙に利いているか分かりません。いろいろな学者が「大鳥《おおとり》の」を枕詞《まくらことば》として切り離し、「羽買山《はがひやま》」だけの名をもった山を....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
抄・代匠記・古義・攷證・新講・新解・評釈)。「たまきはる」は命、内、代等にかかる枕詞であるが諸説があって未詳である。仙覚・契沖・真淵らの霊極の説、即ち、「タマシ....
津田青楓君の画と南画の芸術的価値」より 著者:寺田寅彦
ックの芸当であって本当の芸術家としてむしろ恥ずべき事ではあるまいか。文学にしても枕詞やかけ言葉を喜ぶような時代は過ぎている。地口や駄洒落は床屋以下に流通している....
あしびの花」より 著者:土田杏村
の持つた欲念にそそられる。木瓜の花では扱くことが出来ない。「あしびなす栄えし」と枕詞に使はれたり、「山もせにさける馬酔木」と叙景せられたりするのを見れば、その花....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
のであった為、外界の事象と内界とが、常に交渉して居た。其結果として、序歌が出来、枕詞が出来た。交渉の緊密なものは、象徴的な修辞法になった場合もある。一方|外物託....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
になって、その御秘蔵の棒に石上という名を附けられたと聞きました。石上は「ふる」の枕詞です。 小出氏の墨蹟は、常磐会の題詠を見て下すったので、次の如くです。 春....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
捕捉しがたし。今や文壇の趨勢既に『万葉』『古今集』以来古歌固有の音律を喜ばずまた枕詞《まくらことば》掛言葉《かけことば》等邦語固有の妙所を排《しりぞ》けこれに代....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
ものだったということが判る。或いはまた「栲衾新羅の国」などとも謂って、白いという枕詞にこのタクの衾を用いていたのを見ると、是はおそらくは染めずに着たもので、今日....