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「林地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

林地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「武蔵野」より 著者:国木田独歩
なり、あるいは中原道《なかはらみち》となり、あるいは世田ヶ谷街道となりて、郊外の林地《りんち》田圃《でんぽ》に突入する処の、市街ともつかず宿駅《しゅくえき》とも....
「熊の出る開墾地」より 著者:佐左木俊郎
枯れ朽ちた大木を混ぜて、発育のいい大葉柏が斑《まば》らに散在していた。そして原始林地帯がところどころに、荒れ野原へ岬《みさき》のように突入しているのだった。 ....
「渦巻ける烏の群」より 著者:黒島伝治
に行くことになった。 ＨとＳとの間に、かなり広汎《こうはん》な区域に亘って、森林地帯があった。そこには山があり、大きな谷があった。森林の中を貫いて、河が流てい....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
らその岩壁がよく見えるから。温泉は障子のままにしてあるので風通しがいい。しかし森林地帯だからさほど強い風は吹かぬし、明るいので気持がいい。温度が低いので火は焚け....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
川の岸であり、あるところは山の尾をめぐる谷の入り口である。一筋の街道はこの深い森林地帯を貫いていた。 東ざかいの桜沢から、西の十曲峠まで、木曾十一｜宿はこの街....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
手にした。皇軍通行のためには、多数の松明の用意もなくてはならない。木曾谷は特に森林地帯とあって、各村ともその割り付けに応ずべきよしの通知もやって来た。 半蔵は....
「密林荘事件」より 著者:海野十三
です」 「なるほど。それで密林荘というのは、どんなところですか」 「県境にある森林地帯の奥にあるのです。有名な××湖を傍にひかえていますが、湖岸から奥へ約十町ほ....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
、枝が茂った。一里ゆき、二里ゆき、三里ゆき、思いのほか、田畑も見えず、ほとんど森林地帯を馳る。…… 座席の青いのに、濃い緑が色を合わせて、日の光は、ちらちらと....
「霊界通信　小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いる、ごくごく淋しい深山で、そして不思議に山彦のよく響く処でございました。漸く山林地帯を出抜けると、そこは最う山の頂辺で、芝草が一｜面に生えて居り、相当に見晴し....
「リギ山上の一夜」より 著者:斎藤茂吉
や低くなって、独逸の国境を越え、遥か彼方に見えずなっている。ここからやや左手は黒林地方である。それから右手に行くと、Baden 地方になり、もっと右手は Bay....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
物語 第一日の戦闘の終り 吾々は、今吾々と柵壁との間にある細長い森林地を突っ切って、一所懸命に前進した。すると一歩一歩と進む毎に海賊どもの声がだん....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
あろう？ 衣笠山から小北山、鷹ヶ峰から釈迦谷山、瓜生山から白妙山、その方面の山林地帯へ、種々様々の迷路を設け、またいろいろの防禦物を作り、都の人間を入れないよ....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
代のお茶の水といえば、樹木と藪地と渓谷と川とで、形成られた別天地で、都会の中の森林地帯であった。 昼間こそ人々は往き来したが、夜になるとほとんどだれも通らず、....
「水の遍路」より 著者:佐藤垢石
上の大沼、榛名湖など湖上の釣りも静かな心を養うのに足りた。城沼、多々良沼など、館林地方の平野の水には、蘆萩の間に葭切が鳴いて初夏の釣遊が忘れられぬ。上州と野州の....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
高みに荒れ果てた焼畑の跡らしい四角な段も幾つか見えた。対岸は此処よりも広い杉の植林地で、もう立派な林になっている。時鳥が僧ヶ岳続きの尾根から谷の空を横切って頻り....