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林木
「林木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
林木の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
でしょう。――この雲煙の濃淡をご覧なさい。元気|淋漓《りんり》じゃありませんか。
林木なぞの設色《せっしょく》も、まさに天造《てんぞう》とも称すべきものです。あす....
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
《つ》く、人心乱離して騒動絶えず、数百年して乱世中人が木を伐るひまなきゆえ、また
林木成長して神威も暢るころ世は太平となる、といえり。止むを得ぬことといわばそれま....
「観画談」より 著者:幸田露伴
かぶさったかと思うほど低く這下って来ると、堪らない、ザアッという本降りになって、
林木も声を合せて、何の事はないこの山中に入って来た他国者をいじめでもするように襲....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
じところに横たわっていて、※を破ること前日の如くである。 「これは不思議だ。この
林木は何か怪しい物かも知れないぞ、いっそ焚いてしまえ」 蟹を入れる籠のなかへか....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
とした由、明の黄省曾の『西洋朝貢典録』巻上に出《い》づ。註にいわく、この港の洲に
林木茂り、中に長尾猴万余あり、老いて黒き雄猴その長たり。一老番婦これに随う。およ....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
弥之助の眼の前は畑を通して一帯の雑木林が続いて、櫟《くぬぎ》楢《なら》を主とする
林木が赤に黄に彩られている、色彩美しいと云わなければならぬ。その雑木林から崖にな....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
蟠松《ばんしょう》の晴雪《せいせつ》……育徳園《いくとくえん》八景といって、泉石
林木《せんせきりんぼく》の布置《ふち》、幽邃《ゆうすい》をきわめる名園がある。 ....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
から槍までは、主系の連峰を辿るのだ、即ち信・飛の国界、処々に石を積み重ねた測点、
林木の目を遮ぎるものはなく、見渡す限り、※たる岩石、晴天には槍がよく見えるから、....
「山の人生」より 著者:柳田国男
驚くべく足が達者だといったのも、通例平地の人々と接することを好まぬ以上は、急いで
林木の茂みの中に、避け隠れたとすれば不思議はない。野獣を捕って食物としておれば、....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
ンの木綿と同様に、衣服の資料であったこともほぼ明らかなのである。 楮は今日でも
林木と畠作物との中間の、いわば半栽培品の状態にあるが、以前も苑地に栽えるまでの必....