枝下[語句情報] »
枝下
「枝下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
枝下の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
。ふくめつつ、後ねだりをするのを機掛に、一粒|銜えて、お母さんは塀の上――(椿の
枝下で茲にお飯が置いてある)――其処から、裏露地を切って、向うの瓦屋根へフッと飛....
「顔」より 著者:宮本百合子
、皆手にリボンで飾ったいろいろの形の籠を下げた。男どもは、先に鈎のついている長い
枝下げ棒をかついだ。フランツは、二人の小っぽけな娘と組になった。 二人とも同じ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
闇へ躍《おど》り出してしまった鷲の子。 その途端に、さわがしい羽風を切って松の
枝下から、ある程度まで舞い下ったらしい大鷲――それと迎合しようとして、まだ脾弱《....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
ればこそ、夜泣松と言うのである。――昼でも泣く。――仮装した小按摩の妄念は、その
枝下、十三地蔵とは、間に水車の野川が横に流れて石橋の下へ落ちて、香都良川へ流込む....
「都会の幽気」より 著者:豊島与志雄
きれないほどの人影を、というより寧ろ、人の気を見た。石塀の先端、差し出てる植込の
枝下、垣根のほとり、門口の廂の下、電柱の立ってる三つ辻、溝の横の標石の上、往来に....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
」ブラシュヴェルの情婦で二十三になる年増《としま》のファヴォリットは、緑の大きな
枝下にかけ入り、溝《みぞ》を飛び越え、むやみに茂みをまたぎ、若い野の女神のような....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
んだままで、肱に掛けた、その両手に、太杖を屈づきに、突張って、馴れて烏の鳴く樹の
枝下へ立つと、寺男が、背後から番傘をさしかけた。 「大僧正の見識じゃの、ははは。....