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枝移り
「枝移り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
枝移りの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「筧の話」より 著者:梶井基次郎
が、見えない水音の醸《かも》し出す魅惑はそれにどこか似通っていた。 すばしこく
枝移りする小鳥のような不定さは私をいらだたせた。蜃気楼《しんきろう》のようなはか....
「草枕」より 著者:夏目漱石
く、啼《な》きかけた鶯《うぐいす》が、中途で声を崩《くず》して、遠き方《かた》へ
枝移りをやる。両人《ふたり》はわざと対話をやめて、しばらく耳を峙《そばだ》てたが....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
飛んで来て、ちろちろと清しい声で鳴く小鳥があった。東宮は眼ざとくそれを見つけて、
枝移りするその身軽い動作に心を奪われているらしかった。それに気がついた焦澹園は快....
「雪の上の足跡」より 著者:堀辰雄
っている。それがこころもち紫がかっている。どこかで頬白がかすかに啼《な》きながら
枝移りしている。聞えるものはたったそれだけ。(そのまま目をつぶる。)そのあたりに....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
、サワサワと揺れたが、すぐに何事もなかったように静まり、その上を、眼白や頬白が、
枝移りしようとして翔けり、その影を、刹那刹那映した。 戸板の一団 ちょ....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
ばさりばさりという音がする。それが鵯鳥どのの朝飯時であった。少し小休みしてはまた
枝移りをして、脇目もふらずに貪り食っているのである。そうしていかにも悪いことをし....