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枢機
「枢機〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
枢機の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「永日小品」より 著者:夏目漱石
。K君はたしか慶応二年か元年生れだと覚えている。自分はもう一年の事で、K君と共に
枢機《すうき》に参する権利を失うところであった。 こんな面白い話をしている間に....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
心細い次第であろう。 その国の最高の科学が「主動的に」その全能力をあげて国政の
枢機に参与し国防の計画に貢献するのが当然ではないかと思われるのに、事は全くこれに....
「天災と国防」より 著者:寺田寅彦
しれないのであるが、それは個人めいめいの哲学に任せるとして、少なくも一国の為政の
枢機に参与する人々だけは、この健忘症に対する診療を常々怠らないようにしてもらいた....
「破片」より 著者:寺田寅彦
血があるのを少しも知らずにいたのであった。 有機体ではいかなる末梢といえども中
枢機関と有機的に連関しているので、末梢の変化から根原の変化を推測することのできる....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
行した男である。剣術は出来るだろうが、畢竟《ひっきょう》ずるに剣術使いで、天下の
枢機《すうき》を託すべき男ではない――また勝は一代の学者であるという評判に対して....
「ベルリン大学」より 著者:寺田寅彦
は名実共にゲハイムラートであって、時々カイザーから呼立てられてドイツの領土国策の
枢機に参与していたようである。今日はカイザーに呼ばれているからと云ったような言葉....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
上の事件のために、彼はパリーに出かけねばならなかった。多くの有力な人々のうちでも
枢機官フェーシュ氏の所へ彼は行って、自分の教区民のために助力を願った。ある日、皇....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
て国王に請願した。ちょうど一方には法王の特派公使と他方にはラ・ローシュ・エーモン
枢機官とが、二人ともうやうやしくひざまずき、陛下の御前において、床から起きてきた....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
って十五の蓮葉娘《はすはむすめ》と結婚された。ボルドーの大司教だったスールディー
枢機官の弟のアリューイ侯爵ヴィルジナル氏は、八十三歳で議長ジャカン夫人の小間使い....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
二つの水道の分岐点では、ユーグノー派の珍しい銅のメダルが拾われた。その一面には、
枢機官の帽をかぶった豚がついており、他の面には、法王の冠をかぶった狼がついていた....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
セートルの城の名残りであって、ジャンヌ・ダルクを火刑にしたあのウィンチェスターの
枢機官が十五世紀に建てたままのものである。先日やって来た見物人らの話から私はその....
「天皇陛下にさゝぐる言葉」より 著者:坂口安吾
子供を優秀にした、つまり、近衛とか木戸という子供は、すぐ貴族院議員となり、日本の
枢機にたずさわり、やがて総理大臣にもなるような仕組みで、それが日本の今日の貧困を....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
「多久駒守は、なぜ覆面したか。まったく、駒守は、神様のように頭の働く人だ。国家の
枢機にたずさわると、海舟先生の次ぐらいに手腕を示した人物かも知れない」 虎之介....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
てくだされたなら、日本の国も救われるのだが、そういう事も出来ないかして、いまだに
枢機に列せられない。現代政治のとり方は、庚申堂に建ててある、三猿の石碑そっくりだ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
実行することの方針を立てることにした。 しかし、市会議員の半分以上はこれらの中
枢機関に寄生して威張っておる厄介者である。その戦いは容易でない。これらを実行する....