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枯
「枯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
枯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
雷門《かみなりもん》から縦に見た仲店。正面にはるかに仁王門が見える。樹木は皆
枯れ木ばかり。
３
仲店の片側《かたがわ》。外套《がい....
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
かく》の音がしたほかは、馬の嘶《いなな》く声さえ聞えない。その中で、どことなく、
枯れた木の葉の匂《におい》がする。
「しかしです。」呂馬通は一同の顔を見廻して、....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
門構えの家だった。殊に近頃は見越しの松に雪よけの縄がかかったり、玄関の前に敷いた
枯れ松葉に藪柑子《やぶこうじ》の実が赤らんだり、一層風流に見えるのだった。のみな....
「河童」より 著者:芥川竜之介
》をかかえ、時々窓の外へ目をやりながら、（鉄格子《てつごうし》をはめた窓の外には
枯れ葉さえ見えない樫《かし》の木が一本、雪曇りの空に枝を張っていた。）院長のＳ博....
「彼」より 著者:芥川竜之介
れどもずっと手を入れて見給え。」
僕は彼の言葉の通り、弘法麦《こうぼうむぎ》の
枯《か》れ
枯《が》れになった砂の中へ片手を差しこんで見た。するとそこには太陽の熱....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
た。人気《ひとけ》のない夜更《よふ》けの大根河岸《だいこんがし》には雪のつもった
枯れ柳が一株、黒ぐろと澱《よど》んだ掘割りの水へ枝を垂らしているばかりだった。
....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
た。しかしそのほかにも画面の景色は、――雪の積った城楼《じょうろう》の屋根だの、
枯柳《かれやなぎ》に繋《つな》いだ兎馬《うさぎうま》だの、辮髪《べんぱつ》を垂れ....
「女」より 著者:芥川竜之介
間に休みない往来を続けだした。と同時にまっ白な、光沢のある無数の糸が、半ばその素
枯《すが》れた莟をからんで、だんだん枝の先へまつわり出した。
しばらくの後《の....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
遮断して、しまいには、人並に生きてゆこうと云う気さえ、未練｜未釈《みしゃく》なく
枯らしてしまう。何故生きてゆくのは苦しいか、何故、苦しくとも、生きて行かなければ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
、静に彼の上へ舞い下《さが》って来た。――
夢の中は薄暗かった。そうして大きな
枯木が一本、彼の前に枝を伸《のば》していた。
そこへ一人の大男が、どこからとも....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
、村の南端の路ばたには、この二人の支那人が、互に辮髪《べんぱつ》を結ばれたまま、
枯柳《かれやなぎ》の根がたに坐っていた。
田口一等卒は銃剣をつけると、まず辮髪....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
のも当然の結果と云う外はない。
スウィフトは発狂する少し前に、梢《こずえ》だけ
枯れた木を見ながら、「おれはあの木とよく似ている。頭から先に参るのだ」と呟《つぶ....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
けるに、……などや御身《おんみ》一人残り止まり給うらんと、……都には草のゆかりも
枯れはてて、……当時は奈良の伯母御前の御許《おんもと》に侍り。……おろそかなるべ....
「近藤浩一路氏」より 著者:芥川竜之介
さえすれば、一頁の漫画が忽ちに、一幅の山水となるのは当然である。 近藤君の画は
枯淡ではない。南画じみた山水の中にも、何処か肉の臭いのする、しつこい所が潜んでい....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
きはじめた。だれかが自分の口笛に答えたような気がした。だが、それは一陣の風がその
枯れた枝をさっと吹きぬけただけのことだった。もう少し近くにきたとき、彼は何か白い....