枯る[語句情報] » 枯る

「枯る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

枯るの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
近頃新たに出た円本もヤハリ同じ運命に陥ってツブシの原料に成るであろう 萌出るも枯るるも同じ野辺の草 いずれか秋にあわで果るべき ハヤリ物にロ....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
たら蓋世の雄、向かうに敵ないお前だが、事理には案外暗いと見えるな。一将功成り万骨枯る、この世相が解らないか。……戦は自衛? なるほどな。しかし今日の戦は既にその....
田舎教師」より 著者:田山花袋
語に書き直してみた。 意気を血を、叫ぶ声先づ消えて、 さてはまた、野に霜|結んで枯るるごと、 卿等の声はまた立たず。 何んぞや一|婦の痴に酔ひて、 俗の香巷に狂....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
を洗う七ちゃんが舌鼓うつ程、小川の水は浅くなる。行く/\年闌けて武蔵野の冬深く、枯るゝものは枯れ、枯れたものは乾き、風なき日には光り、風ある日にはがさ/\と人が....
道標」より 著者:宮本百合子
とたちのテーブルから笑声は立たなかった。どこでも同じことだなあ。一将功なって万骨枯る、というのはまったくだ。ドゥモンの要塞から下って来るとき、一行のうちの誰かが....
十二支考」より 著者:南方熊楠
物および人を睨めば、その毒に中って死せざる者なく、諸植物もことごとく凋《しぼ》み枯る。ただ雄鶏を畏《おそ》れその声を聞けば、たちまち死す。故にこの物棲むてふ地を....
平和への荷役」より 著者:宮本百合子
英雄大将を生みつつ一方では日本の街頭に廃兵の薬売りの姿を現出し、一将功なって万骨枯る、の思いを与えた。けれどもそれらの人々の犠牲で戦争に勝ったおかげで日本は一等....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
と制する声。 手塚は会衆を満足そうに見おろしてつづけた。 「一|将功成りて万骨枯るという古言があります、ひとりの殿様がお城をきずくに、万人の百姓を苦しめました....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
たが、その調子の綴りを聞いていると、まさに一首の歌です。 萌《も》え出づるも、枯るるも、同じ野辺の草 いづれか、秋に、逢はで、果つべき ....
「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
り名残惜しい、せめてもと又かえって住みなれた障子にこう書きつけた。 萌へ出づるも枯るゝも同じ野辺の草 いづれか秋に会はではつべき 義王は心を取りなおして車に乗....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
に至らざる工夫《くふう》。木は根あればすなわち栄え、根|壊《やぶ》るればすなわち枯る。魚は水あればすなわち活《い》き、水|涸《か》るればすなわち死す。燈《ともし....
アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
パイルを表彰すべく、この劇場に命名したることは、わが国のごとき一将功名成って万骨枯るるを怪しまざる官尊民卑の風習に対して、善い教訓であると思うのである。 ....
妖怪学」より 著者:井上円了
土剋水 ある書にその解を与えて曰く、「水生木とは、水は木の母たり。水尽くれば木枯るる。根をきりたる木も、水に浸しおけばしばらく生じおる。また、諸木の果実を見る....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
たのであるが「汝らの勲章から、われわれ同胞の血がしたたる」とか「一将功成って万骨枯る」とか「早稲田を軍閥に売るな」「学生はしっかりしろ」とかと弥次って研究団の発....