枯木寒巌[語句情報] » 枯木寒巌

「枯木寒巌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

枯木寒巌の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
女というのは何者かね」と主人は羨《うらや》ましそうに問いかける。元来主人は平常|枯木寒巌《こぼくかんがん》のような顔付はしているものの実のところは決して婦人に冷....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
たのを平然として説得してかえしたことを思ってみたり、美人から抱きつかれて、それを枯木寒巌とかなんとか言って、このなまぐさ坊主め、と追ん出されてしまったことを考え....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
だけで、肚の中ではなにを考えているのか知れたもんじゃない。 ものの半日あまり、枯木寒巌《こぼくかんがん》といったていで、半眼をとじながら黙々然々《もくもくねん....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
「あなた、こうして、どんな気持ち」と言いました。すると僧は、顔色一つ動かさず、「枯木寒巌に倚る、三冬暖気無し」と言い放ちました。「まるで枯木が冷え切った岩に倚り....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
とれるのではあるまいか。 もし表面の文字どおりに、自身に何の不安も認めないし、枯木寒巌の高僧のような心境であったとしたなら、何も、あえて、そういう言葉書を誌し....