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枯死
「枯死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
枯死の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
われませんでした。樅《もみ》はある程度まで成長して、それで成長を止めました、その
枯死《かれること》はアルプス産の小樅《こもみ》の併植《へいしょく》をもって防《ふ....
「冬の蠅」より 著者:梶井基次郎
きんとする意志」であろう! 彼らは日光のなかでは交尾することを忘れない。おそらく
枯死からはそう遠くない彼らが! 日光浴をするとき私の傍らに彼らを見るのは私の日....
「一日の労苦」より 著者:太宰治
た。完成と秩序をこそあこがれた。そうして、芸術は枯れてしまった。サンボリスムは、
枯死の一瞬前の美しい花であった。ばかどもは、この神棚の下で殉死した。私もまた、お....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
、やはり同じような事がいわれようかと思う。 植物が花を咲かせ実を結ぶ時はやがて
枯死する時である。それとこれとは少しわけは違うがどこか似たところもないではない。....
「神話と地球物理学」より 著者:寺田寅彦
き枯らし、河海はことごとに泣き乾しき」というのは、何より適切に噴火のために草木が
枯死し河海が降灰のために埋められることを連想させる。噴火を地神の慟哭と見るのは適....
「沓掛より」より 著者:寺田寅彦
す前は雄が中央にのさばって雌を片わきに押しよせている。それが、役目がすむと直ちに
枯死してしまった、あとは、次の世代を胎んだ雌のひとり天下になると見える。蜜蜂やか....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
気候風土にたえられるものばかりであって、それにたえられないものはとちゅうで死滅し
枯死してしまったのだ。 ガン星の気候風土が地球のそれと完全におなじなら、地球人....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
を諸人の見る前に鬱々と暮らして、あたかも樹木が石だらけの乾枯びた土のなかで静かに
枯死するように、生色なく、生気なく、しだいに自分のからだを衰弱させて行った。彼を....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
だけ伸び放題というやり方だから、一二の巨木が天をおおってしまって下になった樹木は
枯死するという状態だ。 一例だが、海外へ出ていろいろな話を聴いて見ると、日本人....
「科学時潮」より 著者:海野十三
行は望遠鏡の力を借りて観測した。白い蒸気のようなものが飛散している。附近の草木は
枯死し、鳥獣の死屍も累々たるのが見えた。不図、死の谷へ下りようという峠のあたりに....
「地上」より 著者:島田清次郎
く気になれなかったのは、自身に湧いて来る自然な天性を「教育」と「教育者」は制抑し
枯死させようとすることが見えすいたからである。彼は無論そのとき意識はしない。しか....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
てこの通りだ、幾百万年、我制統に光を与えこの地上の生命を支えて来た太陽も老廃して
枯死する場合とはなった。 九十七 もはや非常手段に依る外はその精力を回復する道が....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
りけん、羽根なき人の空かけるなり 帰路、雷雨にあう。久旱のために草枯れ、木葉も
枯死せんとするに際し、この膏雨あり。その喜びはひとり農民のみならんや。 八月二....
「自分を鞭打つ感激より」より 著者:小川未明
の半分を埋めてしまった。 哀れな枝は寒い風に吹かれて、恐らく、その年のうちにも
枯死するものと思われました。しかるに雪が解けて、春となって、いろ/\の木が芽ぐん....
「味覚の美と芸術の美」より 著者:北大路魯山人
ててきた老樹をも一瞬にして焼き捨ててしまう。樹木を育てるのも自然であれば、これを
枯死せしめるのも、また自然である。人に智を与えて生存を可能ならしめたのも自然であ....